青春:: 蛇王カイラ ページ9
「ごめんね……エンマ君。私はエンマ君のこと好きだよ?でも、それは恋愛対象じゃないの。私が恋愛対象として見ているのは……か、カイラ君なの……」
言ってしまった。
「知ってる……ごめん、A。お前を困らせた……頑張れよ!」
エンマ君のカッコいい笑顔。でも、どこか悲しげだった。
「も、もう帰るね」
「ああ、さようならだ。A」
………え?さようなら?どういうこと?
「待って!……それって、どうい……」
☆★☆
気づいたら私は自分の部屋にいた。
「昨日、なにがあったんだっけ?」
『俺はお前が好きなんだ』
エンマ君の声が突然頭の中で……!
「きゃぁぁぁ///」
って、なに一人で盛り上がってるのよ!
「…あ……」
よし!私は決めた!エンマ君に応援されたんだから今日、カイラ君に告白する!
☆★☆
「おはよう、カイラ君」
「ああ」
「………あれ?エンマ君は?」
そう聞くとカイラ君は眉間にしわを寄せながら「なぜ、貴様は覚えている?」と聞いてきた。
なにを言っているか理解が出来ない。
私が不思議そうにしているのが分かったのかカイラ君は「なんでもない」というと本を再び読み始めた。
「か、カイラ君」
「なんだ。用がないなら呼ぶなよ」
言い方にいつもよりトゲがある気がする。
「あ、あの……放課後いいかな」
☆★☆
『あ、あの……放課後いいかな』
い、言ってしまったぁぁ!!これでもしフラれたらもう立ち直れない。
きっとカイラ君のフリ方はキツそうだな。
お前には興味がないと言われるかもしれない。
でも!!諦められないから……。
もう、放課後。覚悟を決めるんだ。
「おい、A。体育館裏に呼び出してなんの用だ」
「か、カイラ君……」
いつもより心臓が早く脈打つ。
「わ……私ッ……」
言葉がつまる……。
「私はカイラ君のことがッ……!」
「言うなっ!」
「……え?」
「それ以上は言うな」
「なんで……」
「………私が言いたい」
「え?」
「A……私はAが好きだ。最近、そのことに気づいた。お前がエンマと話しているとモヤモヤしていた。だが、その理由も分かったんだ。私はAが好きなんだ」
「カイラ君……!」
「返事は?」
「私もカイラ君のことが好きです!!!」
「そうか…」
ニコッとカイラ君は笑うと私に優しいキスを落とした。
Fin
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縁儺 - ダレノモノ?でちょっとヤンデレイラストを思い付いた…(コロナ中の癖に) (2022年9月6日 8時) (レス) @page40 id: a1a94a6f52 (このIDを非表示/違反報告)
アンデル - ありがとうございます! (2018年5月19日 16時) (レス) id: 72c08365b0 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - アンデルさん» 分かりました!続編の方で書かせていただきますね! (2018年5月18日 20時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
アンデル - リクエストでミッチーのヤンデレお願いします! (2018年5月18日 20時) (レス) id: 72c08365b0 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 了解です!! (2018年5月11日 20時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アロア | 作成日時:2018年4月6日 14時