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空五日目 ページ5

プルルル、プルルル……


「んー、こんな時間に誰……」


明け方に安眠妨害されてむくれつつ、わたしは鳴り続けるスマホを手に取った。


「はーい、もしもし?」


電話をかけてきたのは、隣の家の幼馴染みだった。


「もう、こんな時間に何考えて……」


「ねえ、空やばい空やばい!!」


「おわっ!」


興奮気味の声が耳元で鳴り響く。


「っさいなぁ…」


そう言うと、悪びれない彼女の声が耳に届く。


「ごめんごめん。でも、本当に凄いよ」


画面の向こうでぺろっと舌を出しているのを想像して、思わず苦笑いした。


絶対見て!絶対!という押しに負け、とうとうベランダの窓を開ける。


「わかった、わかったから……って、」


そこに広がっていたのは、見たこともない光景だった。


紫色の空に浮かぶ雲はもくもくと立体的で、太陽の光を受けてピンク色に染まっている。


そんな雲がたくさん浮かんでいて、中央にはまるで城のような大きな雲が光を反射して輝いていたのだ。


言葉を失っていると、自慢げな彼女の声が二重になって聞こえてきた。


横を見ると、ベランダから身を乗り出した彼女がいた。


「へへ、感謝しな!」


にかっと笑う彼女は、憎めないやつだ。


「……ありがと」


「素直じゃないやつー!」


「黙れ」


「ひど!」


また、朝が来る。

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ねこる。 - えるさん» コメントありがとうございます!わたしの小説で心が透明になるだなんて嬉しい限りです…。もっと色々な表現ができるよう頑張ります! (2021年10月26日 7時) (レス) id: b433a40741 (このIDを非表示/違反報告)
ねこる。 - まめふなさん» ありがとうございます!レス遅れてすみません…。お話素敵って言ってもらえて嬉しいです!頑張ってラストまで書きます! (2021年10月26日 7時) (レス) id: b433a40741 (このIDを非表示/違反報告)
える - なんか単純に綺麗って言葉が出てきました。空の美しい描写、主人公さんたちの感情表現の書き方が綺麗だと思いました。このお話を読んでる間は心が透明になってる感じでした。作者様の書き方尊敬致します。 (2021年10月17日 7時) (レス) @page27 id: cbb903ca6b (このIDを非表示/違反報告)
ねこる。 - 丙ののののさん» コメントありがとうございます!空の描写はめちゃめちゃ時間かけたので、そう言ってもらえると嬉しいです…。今後も感激してもらえるよう頑張ります! (2021年8月16日 8時) (レス) id: 035a026afe (このIDを非表示/違反報告)
丙のののの(プロフ) - 1話目を読み終えたところなのですが…これは…空の描写が美しすぎますね…!くどくないのに美しい情景が伝わる描写…占ツクで初めて見つけました。感激! (2021年8月15日 22時) (レス) id: 4482ed7f20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねこる。 | 作成日時:2020年6月5日 8時

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