彼と2人 ページ13
【Aside】
どきどきしながらゆっくりとドアを開けると
まだ少し肩で息をしてる佐野くんが立っていた。
ほんとに佐野くんだ
って当たり前なこと思って。
でも、なんだか不思議な感じがして
やっぱりまだ実感が湧かない。
玲於「すっぴんじゃん。」
『お風呂上がりなんだもん。』
玲於「入っていい？」
『…どうぞ。』
お邪魔しまーす、って靴脱いで廊下を歩いていく。
通り過ぎる時に微かに香る、
甘い香水の匂い。
…ほんとに佐野くんだ。
ってやっぱり同じこと考えて
静かに玄関の鍵を閉めた。
はいどうぞって、氷の入ったグラスにオレンジジュースを注いであげる。
玲於「わ、ジュース。」
『走ってきたから喉乾いてるかなと思って。』
そう言うと、
「あー…」って視線泳がせて
少し照れたように前髪わしゃわしゃってする。
その仕草見て
なんだかこっちまで照れてきちゃう。
玲於「…座れば。」
自分が座ってるソファの隣をぽんぽん、ってして
遠慮がちにちょこんと腰を下ろした。
前のときは、佐野くんはあたしと向かい合うようにソファと反対側の床に座ってたから
こうやって2人並んでソファに座るの北海道以来だなぁ。
うう…緊張する。
佐野くん、家に来るなんて どうしたんだろう急に。
玲於「…最近、どー？」
『さ、さいきん？』
玲於「まだ悩んでんの。」
あ。
この前、あたしが1人でいたくないって言ったから？
優しいな。心配してくれてるんだ。
ううんって小さく首を振る。
『それよりも最近は
佐野くんから連絡こないことに悩んでたよ。』
言ってみたもののなんだか恥ずかしくなって
最後はえへへって誤魔化した。
佐野くんがびっくりしたように何回か瞬きして、「ごめん。」って俯く。
『ううんいいの、あたしこそごめんね。』
玲於「なんでAちゃんが謝んの。」
『だって、困らせちゃったかなって思って。』
玲於「…あー。うん。ほんと困った。」
えっ、て焦って佐野くんの方振り返ったら
「こっちの話」って耳赤くしてそっぽ向いた。
こっちの話って、なんの話なんだろ。
照れたり
しょんぼりしたり
素っ気なくなったり
なんだか今日の佐野くんは忙しい。
.
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りな(プロフ) - はじめまして！久々にすごく引き込まれるお話です！玲於くんと彼女さん、亜嵐くんがどんな答えを出すのかドキドキしてます。更新楽しみにしてます(^^) (2018年6月5日 2時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
くる(プロフ) - ぴなたまごさんこんにちは！久しぶりに更新されてほんとに嬉しいです（ ; ; ）ぴなたまごさんの作品全作読ませていただいているのですが玲於くんファンってこともあって全部好きです！！このお話も大好きなのでこれからも更新たのしみにしてます！頑張ってください！ (2018年6月3日 10時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - やっぱりすごいです、お話に引き込まれます。更新…！嬉しいです。また続きを楽しみに待たせていただきます！ (2018年6月1日 20時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
reona(プロフ) - 更新されてないみたいですが、何かあったのでしょうか？更新楽しみにしてます！ (2017年11月13日 2時) (レス) id: a813d90c31 (このIDを非表示/違反報告)
ももぷりん(プロフ) - 会いに来てください〜！うぇるかむです！大好きですこのお話（ ; ; ）更新来るたび飛び跳ねてます！ぴなたまごさんのお話全作好きです、玲於くんと結ばれたらいいなあ、、 更新楽しみにしてます！がんばってください ！ (2017年8月26日 23時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴなたまご | 作成日時：2017年8月19日 15時
