十話 ページ10
「やっほA。」
「一人で来るやなんて珍しいやん。なんかあったん？」
「いや、ちょっと暇やったから来ただけ。」
あっつー、と服をパタパタさせながら入ってくる。
9月とはいえ、まだまだ太陽が照りつけているのが現状である。
「アイスも買って来たから一緒に食べよ。」
「マジで？！助かるわー。」
お前はこれやろ？って渡して来たのが抹茶味のアイス。
小さい頃から抹茶味の物が大好きで、周りからも大人やななんて珍しそうに見られてた。
「覚えてたんや。」
「そら、小ちゃい頃から一緒やからな。ほら、食べよ。」
「ありがとう。じゃあ、頂きます。」
口の中に広がったのはほろ苦くて、でも甘い味。
とっても暑い今の時期に、ひんやりとした感覚は心地よいもので。
美味しい、なんて二人で呟きながらスプーンを順調に進める。
「なぁ、A。」
「ん？何？」
「俺らってさ、いつまで一緒に居れるんやろな。」
「どないしたん、急に。」
今の雰囲気には合わないような真顔になるもんやからこっちもびっくりする。
「高校卒業したらさ。大学行く為に出て行く人とかも居るわけやん？
お前も、大晴も、紗江も、俺も。いつかは遠い場所に行ってしまうんちゃうかって。」
「…………分かれへん。未来を予想できる人なんか、この世に居れへんから。」
柊和の言う通り、いつかは私達四人もバラバラになる。
皆大学生になったり、結婚したり、子供が生まれたり。
ずっと一緒に入れるのは、この高校生の時期が最後かもしれない。
「…………Aはさ。夢とかあるん。」
「夢かぁ。……………まだ探し中かな。」
「そうやんな。俺も一緒。」
「そっか。」
この沈黙を紛らわすように、溶けかけてるアイスを一気にかきこんだ。
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ぽてとさらだ。(プロフ) - しょあさん» ありがとうございます！遅い更新ではありますが、これからも応援していただければ幸いです(*´∇｀*) (2017年9月25日 23時) (
レス) id: 76c183b493 (このIDを非表示/違反報告)
しょあ(プロフ) - すごくおもしろくて続き気になります！ (2017年9月25日 20時) (レス) id: a32bcb43cc (このIDを非表示/違反報告)
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