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「お邪魔します」
きっと家宅捜査の時には言わなかったであろう台詞を、ご丁寧に口にするのは神谷刑事。
「どうぞ。私の部屋ではありませんが」
客人用のスリッパなんて出しようが無かったが
神谷刑事は慣れた様子で使い捨てのスリッパと捜査用の手袋を身に付けていた。
なんだ、結局捜査気分じゃないか。
「この部屋へ来たことは一度も無いと仰っていましたね」
「はい。弟と関わらないようにと、父が私を追い出しましたから」
「それはAさんへの優しさですか」
「さあ、どうでしょう。私を守ろうとしてくれたのか、弟を守りたかったのか」
あの日の切羽詰まった父の顔が、いつまでも脳裏に焼き付いている。
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千春 - 更新楽しみにしてます！ (2022年1月9日 15時) (
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作者名：ぽてと | 作成日時：2021年12月16日 10時
