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久しぶりに、工藤新一として
偶然にも再会したAさん。
江戸川コナンの時は、よく一緒に
ポアロで過ごしたっけ。
彼女が側を動く度に、女性らしい..とにかく
いい匂いがする。一体何の香りだろうか?
相変わらず物腰が柔らかい雰囲気に包まれた
彼女は、男の守ってやりたい衝動を駆り立てる
ような人だ。そんな人が、無邪気に俺の事を
カッコイイなんて平気で言ってくるじゃないか。
よし。
ここは一つ、釘を刺しておこう。
「いいですか、Aさん。大切な人以外でそんな事
ホイホイ言ったら駄目ですよ?」
「う、うん。」
アンタの旦那さん、まじやべーから。
思い浮かぶのは、底冷えするような目で睨む降谷さん。そして俺の心配をよそに、目を輝かせ次の質問に移るAさん。
「新一君、聞いたよ!蘭ちゃんと付き合ってるんでしょ?」
「Aさんっ、ど、どこでそれを!?」
Aさんに知られた事が、何故か恥ずかしい
気持ちで溢れた。それから根掘り葉掘り聞いてくるAさん。いわゆる女子が好きな恋バナだ。
「ねぇねぇ、蘭ちゃんの手料理で好きな物は..」
「べ、別にっ。て、テキトーですよ..」
「じ、じゃあ、蘭ちゃんの事なんて呼んでるの?」
「普通に蘭です..」
..
慣れない会話の内容にぐったりした頃、俺も反撃に出た。
「そういえば、降谷さんとの新婚生活どうですか?」
聞かなくても分かるような事をいちいち聞いてみた。あの降谷さんのAさんに対する溺愛っぷりは、有名な話だ。ただ、彼女がどんな反応するか、どんな風に照れるか見て見たかったから。
「あっ...え、えっと..」
さっきの威勢は何処へやら。急に押し黙るAさん。アイスコーヒーに浮かぶストローをパクリと咥える小さな口。色白の肌に映える明るい色で縁取られた豊かな唇が、何か言いたげだ。
「Aさんっ??」
少し様子がおかしいAさん。
「あっ、いや..別に普通だよ?」
分かり易い反応をするものだから、余計に心配になってしまう。
「Aさん、バレバレです。一体どうしたんです?もしかして、酷い事でもされたんですか!?」
力になりますから!と、つい意気がってみた。
俺なんて..Aさんから見れば、まだケツの青いガキだ。
これは、好きな人とは別の感情。
Aさんと言う大人の女性に抱いた...憧れ。
「あっ...でも..」
ごにょごにょと歯切れが悪く、
とても言いづらそうだ。
「Aさん、」
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天然石 - 続きみたいです更新してほしいです (2023年1月10日 23時) (レス) @page26 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続きが読みたいです (2022年8月4日 7時) (レス) @page26 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
forevermemory1(プロフ) - お久しぶりです。体調に気を付けて更新してくださいね! (2019年12月14日 12時) (レス) id: 66905377fd (このIDを非表示/違反報告)
漬物小屋の住人 - 大好きです!!!!!いつまでも待ちます(^○^) (2019年12月14日 9時) (レス) id: 9b45cc3ea2 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 曇天に笑うさん、レイさん。貴重なご意見を頂き有り難う御座います。作品の事に関しては、ユーザー様が読む自由がある様に、書き手側も然り。書く内容も更新頻度も誠に勝手ながら私の自由な裁量により判断させて頂きたいと思います。 (2019年12月10日 6時) (レス) id: 1b0c412716 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポポロン | 作成日時:2019年6月15日 12時