悩ましい日々 ページ2
― Aと家族になりたいんだ ―
大切に贈られた言葉は、
ずっと心待ちにしていたモノ。
降谷の..
心震えるプロポーズ。
エンゲージリングと言う、永遠の輝きの前で
“ 契り ”
を結んだのだ。
もう決して2人が離れる事がない様に――
あれから少し...
私..如月Aは、この度晴れて
降谷Aになりました!
「あっ....」
珍しい光景に、ペンを持つ手がふと止まる。
見上げた先は、大きな窓越しに映し出される
よどみが何一つ無い澄みきった晴天。
私が好きな貴方の青みたい――
ソレに大胆にも線を引いて行く飛行機雲。
その陰りのない白さが、実に美しかった。
この新居は見晴らしがとても良い。
窓からひょっこり顔を出すと、すぐ下には
公園の一部である木々が広範囲に渡り
伸びている。勿論決めたのは、彼。
子供が出来たら喜ぶからって..
まだ荷解きなど完全では無いけれど、
それとなく生活感が溢れ始めてきた。
私と零君の..
「うぅぅん..」
愛用の手帳を片手に、ソファにだらし無く寝そべる。綺麗なワンピースの裾がぐちゃぐちゃだ。
だが、そんな事など気にする余裕は無い。
それ程までに悩ましかった。
ボールペンから、ピンク色の水性ペンに変え
手帳とにらめっこ。とある日付数カ所にハート
の印を描く。更に、 “ 仲良し日 ” と、記入。
「わーーっ!!!やっぱりやめよう!」
気持ちを鎮めようと、側にあったクッションを
思わずギュっと抱きしめる。
せっかく丁寧に書いた文字を急いで、同じ色の
ペンで塗り潰す。何が書いてあったか分からない様に。
だめ、手帳だとバレそう..
よしっ、やっぱり携帯にしよう!
最近やっと機種変更した真新しいスマートフォン。
AIが入ってるとかに惑わされたものの..
いまいち扱いにくいのだ。
「うぅ、やっぱり零君と同じ物にすれば
良かったよ。」
後悔先に立たず。
「わっ、何か変になっちゃった!」
一人で四苦八苦しながらも、なんとか
手帳と同じ内容をカレンダーアプリに登録。
「最近のスマホ..難しいなぁ。」
そして、背徳感にまみれながら自身の
スマホにセキュリティロックを設定する。
これはAにとって、初めての事だ。
ごめんね、零君?
決して、やましい事がある訳じゃないの..
これで――
「いいのかなぁ..」
「どうした?A??」
ぬっ、とAの顔と携帯の間に割って
現れた見慣れた美貌。
「きゃっ!!!れ、零君っ!?」
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天然石 - 続きみたいです更新してほしいです (2023年1月10日 23時) (レス) @page26 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続きが読みたいです (2022年8月4日 7時) (レス) @page26 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
forevermemory1(プロフ) - お久しぶりです。体調に気を付けて更新してくださいね! (2019年12月14日 12時) (レス) id: 66905377fd (このIDを非表示/違反報告)
漬物小屋の住人 - 大好きです!!!!!いつまでも待ちます(^○^) (2019年12月14日 9時) (レス) id: 9b45cc3ea2 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 曇天に笑うさん、レイさん。貴重なご意見を頂き有り難う御座います。作品の事に関しては、ユーザー様が読む自由がある様に、書き手側も然り。書く内容も更新頻度も誠に勝手ながら私の自由な裁量により判断させて頂きたいと思います。 (2019年12月10日 6時) (レス) id: 1b0c412716 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポポロン | 作成日時:2019年6月15日 12時