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「可愛いね....Aのエプロン姿。」

耳元で優しく囁かれた。
ぞくっと、その囁きが私を刺激する。
風呂上がりの彼の熱が移り、余計に感じてしまうの。



そう..

あんな検索をする日々だけれど、
それなりの甘美なスキンシップは多い。
沈みかけた気分が、また浮上する。

くすぐったいよ、零君...



「ひゃっ、」

「ワンピースにエプロンは狡いな。」

「な、何何?」

「他の奴に見せたくない..」



耳元で囁く事を止めようとしない彼。

イエローとオレンジの暖色系で描かれた
花模様のエプロン。
これは、零君が買ってくれた物だ。



「A、近々演奏会ある?」

「ん..な、無いよ。どうしたの?」

「そうか..ならいい。」



私の首筋に、ぱくっと噛みついて来た。
吸血鬼みたいな事を突然する零君。


「んんっ、」


無防備にさらけ出されたそこは、
彼の印を喜んで受け入れる。


この狭い脱衣所――

風呂上がりの蒸気と彼の熱がこもり熱い..


私の身体の隅々は、
彼を拒むなんてあり得ないの――



「これでいい..」

「れーくん?」

「いや、何でもないよ。」

「何をしたの?」


洗面台の鏡で首筋を確認しようとすると、
その箇所を彼の手で覆われ見せてくれない。


「ほら、もう行くぞ?」

「う、うん。」


最近多忙で庁舎に泊まりが多かった零君。
そのせいか、今日はやたら絡まれるような...








..








「うん、美味い!」

晩酌もそこそこに、本日のメインである
ホワイトクリームシチューを美味しそうに
頬張る零君。お手製のホワイトソースに
ブロッコリーや人参、じゃがいも、キノコ類
具沢山の野菜入り。



「A、料理..上手くなったな。」

「えへへっ、おかわりは?」

「勿論!」


そう言って彼が差し出したのは、彼のイメージとは
程遠いちょっと子供っぽいスープ皿。
シチューを平らげた底には、可愛いイルカさんが
にっこりと微笑んでいる。



多忙なトリプルフェイスの時には叶わなかった..

ずっとずっと行きたかった水族館――

初めての可愛いイルカのショー
2人で見たその興奮と感動は、忘れない。
その帰り...彼は告白したのだ。

“ 結婚しよう ” と..







2人が囲う食卓は、木の温もりを存分に感じれる、
優しい色合いのダイニングテーブル。天然の無垢
特有の優しさで溢れている。


テーブルに対して椅子は4脚...

2人家族なので、空きがある。
そこが、新しい家族の座る場所として
早くうまればいいのだけれど。

*→←*



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天然石 - 続きみたいです更新してほしいです (2023年1月10日 23時) (レス) @page26 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 続きが読みたいです (2022年8月4日 7時) (レス) @page26 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
forevermemory1(プロフ) - お久しぶりです。体調に気を付けて更新してくださいね! (2019年12月14日 12時) (レス) id: 66905377fd (このIDを非表示/違反報告)
漬物小屋の住人 - 大好きです!!!!!いつまでも待ちます(^○^) (2019年12月14日 9時) (レス) id: 9b45cc3ea2 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 曇天に笑うさん、レイさん。貴重なご意見を頂き有り難う御座います。作品の事に関しては、ユーザー様が読む自由がある様に、書き手側も然り。書く内容も更新頻度も誠に勝手ながら私の自由な裁量により判断させて頂きたいと思います。 (2019年12月10日 6時) (レス) id: 1b0c412716 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ポポロン | 作成日時:2019年6月15日 12時

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