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懐かしいその声、弾かれたかの様に降谷の瞳が僅かに丸く変化する。
「やぁ、新一君。久しぶりだね。」
Aが観察するに交わす言葉は少ないが、この利発そうな青年が姿を現した瞬間降谷のイミテーションスマイルが消えた様に思えた。しかし、その新一君と言う青年は次にとんでも無く可愛げの無い台詞を放つ。
「ところで、安室さんのお隣の女性の方は？もしかして...お付き合いされている方なのでは？」
「そーそー！私も気になったのよね！安室さん、沢山ショッピングバッグ持ってあげちゃって。こんなに可愛い人捕まえて、どーせデートなんでしょ〜。」
「やだぁ！！安室さん、本当にそうなんですか！？」
「おいおい、マジかよ。お前、ちゃんと俺に報告をだな....」
暫く続くこのやり取り。Aは口を閉ざしたまま、自分の身の振り方などを懸命に思案した。これは明らかに、降谷零のプライベートでは無い。自分の余計な発言で彼に迷惑を掛ける訳にはいかないのだ。そんな中、時々辺りの非日常的な雰囲気に意識を奪われそうになる。
今居る屋外へと通じるこの歩道は、いつの間にかムード満点だ。既に夜の顔になった空と最新の凝ったイルミネーション。辺りは、まばゆいばかりのいくつもの輝きに満ちていたのだ。人為的に創造された空間は、
やはり都合良く美しい。
「全く...参りました。皆さんには敵いませんね。」
降谷はショッピングバッグの束を持ったまま両手を軽く上げ、ヒラヒラと手首を振り降参の意を示して見せる。一方、Aはひたすら存在を消すかの如く身を固くし静観していたのだが、彼の次の言葉に完全にマネキンと化す。
「そうですよ、この人は僕の恋人です。ほら、A？」
こ、恋人っ！？
あ、安室さんのっ！？
とんでも無いアドリブが舞い込んで来てしまった。
いつの間にかAの腰に降谷の腕が絡み、更にギュッと彼の方に引き寄せられる。暗に、 “ 合わせろ ” とでも言いたいのだろうか。驚く間も許されないまま、Aは最善の対応をしなければならないようだ。
「は、初めまして！ご挨拶が遅れ..失礼致しました。Aです、よ、宜しくお願い致します。」
声が僅かに上ずる。それもこれも、降谷から密着された部分があつ過ぎるからだ。盛大な音を奏でる心音。それは今にも皆にバレてしまいそうな程。恥ずかしくて逃げた視線の先は、ふわりと揺れる自身のワンピースの裾。ブルーのギンガムチェックが涼しげに夜風と共に舞っていた。
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翡翠 - 頑張ってね( ・`ω・´) (2020年6月25日 16時) (
レス) id: 724d0f98c3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - 新一が、コナンの時同様に、安室さんと接触していると言う事は、怪しい、イコール、組織の残党？か、何か事件？みたいに、盗聴器発信器を付ける癖がある。多分懲りずに夢主に絡んでききまくり、尋問誘導しまくるね (2020年5月14日 7時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
dear(プロフ) - ポポロンさん» 再度すみません。え、ほんとですか！こちらこそ、もったいないお言葉ありがとうございます！引き続きお話を楽しみさせていただきますね！ (2020年1月25日 16時) (レス) id: 5aa04aa1e9 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - dearさん» はじめまして！じ、実はわたくし『彼氏と本命が再会したようです』のファンなのです！ま、まさかdearさんからコメント頂けるとは嬉しい限りです(^ ^)更新頑張ります！ (2020年1月17日 18時) (レス) id: 1b0c412716 (このIDを非表示/違反報告)
dear(プロフ) - 初コメ失礼します、続編おめでとうございますー！これからの展開もすごい楽しみです。応援してます！ (2020年1月12日 14時) (レス) id: 734805a92b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2020年1月11日 3時
