＊ ページ7
“ いーとこのお嬢さん ”
そんなのどう足掻いても
私が勝てる訳無いよ。
降谷君の所に、訪れる方々の殆どが
上層部のネットワークなのか...
どれも警察幹部やら政府高官やら、肩書きが
威厳に満ち溢れた凄い方々ばかり。
降谷君のお見合い相手として、不足無し！
...と、言った所だろう。
縦社会のこの世界――
上から気に入られる、これがどういう意味を成し
自身に影響をもたらすか？
上昇志向の強い人間は、嬉々として利用するだろう。どうか、彼はそういう人間であって欲しくない。
でも、今の彼なら..分からない――
うぅぅん..
自分の身内を思い辿っても、そんな凄い人はいない。
「...うちは、ただの農家だよ..」
それもど田舎の。
別に実家の農家を自ら卑下する訳ではないけれど、
彼の今後に何か力添えなんて..到底出来そうもない。
「ん？何か言ったか？」
「いえ、何も。」
「もしかしてお前、気にしてんの？」
嫌っ、こんな気持ち。
嫉妬の色に染まる私なんて、
誰にも悟られたくないの。
誰にも――
「な、何馬鹿な事言ってるんですか！あ、あの降谷さんを射止める人は、どんな方だろうって..思っただけですっ！！」
「お、おうっ..」
若干引きぎみの佐々木さんに、少し後悔した。
そんな私を尻目に、彼は得意げに言って聞かせる。
「そういえば、俺この間その見合い写真
何枚か見せてもらったぜ？」
「えっ！」
「へへんっ、勿論降谷さんにだ。どの人もみんな
すっげーベッピンさんだったぞ？」
「へ、へぇ。」
短く乾いた声。
けれど、それはもっと知りたいの現れだ。
「そうだなぁ..お前も素材は悪くないけど、
その地味なスーツが良さを台無しにしてるんだよ
なぁ。ほら、もっと谷間に色気のあるやつをだな。」
そう言って、佐々木さんは胸を形取るジェスチャーをオーバーリアクション気味にして見せた。
明らかに面白がっている。
もう！素材って、顔じゃなくてそっちの方か..
「佐々木さんの変態！セクハラ！な、何言ってるんですか！そ、そんなの駄目に決まってるでしょう！ば、場所をわきまえないと。」
「はぁぁ、お前は真面目か。」
彼はつまらなさそうに、デスク上のマウスを転がしながら、ボソッと呟く。
「ちょっと、貴方達っ！！」
突如割って入る、私達を牽制する声。
私達のくだらない会話に耐えかねて、いつものあの人が注意しにやって来た。トレードマークの眼鏡をぐいっと、押し上げながら。
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ぷぅ(プロフ) - うわぁ、新人に降谷さんが好きですって言えなくて新人の恋愛に協力して下さいって言われたら私だったらこう言ったら｢何でですか？｣って理由を聞かれるだろうけど｢ごめん、無理｣って言っちゃうだろうなぁ(ノдヽ) (2019年11月7日 12時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - うわっめっちゃいい所で！更新待ってます！大好きです！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - ヒロインが降谷さんの好きな人って分かったら婚約者(振られてるから元婚約者になるのかな？)きれいな顔をしておいて降谷さんにヒロインの事を幻滅させるような何かひどいいじめみたいな事して来そうで怖いから近づきたくない( ´-ω-) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - うわぁ、好きな人が婚約者と話してる所を見るの嫌だし、その間に入るのも嫌だなぁ( T∀T)私なら仕事があるからとかって言って逃げちゃう( ＞Д＜；)でも降谷さんはヒロインを呼んでどうするんだろう？( ´△｀) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - とっても素敵な文章と内容で、時間を忘れてずっと読んでいました！凄く続きが気になります！応援しています！ (2019年9月8日 9時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年6月15日 12時
