四十三箇所目 ページ44
ルフィside
「A」
「ん？ どうしたのルフィ」
「……何でもねえ！ しっしっし！」
「……ルフィ」
「なんだ？」
「……何でもない、仕返しだよ」
そう言っておかしそうに笑うAに、俺はドキッとしちまう。だってA、可愛いんだよ！
さっきの昔話もそうだけどよ、仕返しだって俺の真似すんのも可愛いんだよなー！
「A……」
「ルフィ」
「……何だよ」
「ルフィこそ、何？」
「……何でもねえっ」
「何それ、あはは！」
ダメだ、朝の時みてえに好きだって言えねえ。こういう時どうしたらいいんだよ……Aには笑われるしカッコわりーよ！
そんな事を考えてたら、ナミ達が慌てた様子で帰ってきた。何か島であったのか？
「大変よ、海軍に見つかった！ すぐ出航準備に入って！」
「んなもんぶっ飛ばしてやればいいじゃねーか」
「それがそうもいかねえよ、何せ大将の一人青キジがいるんだからな」
なんだそれなら仕方ねえかと思い、俺は立ち上がる。ふとAを見ると、下を向いている。どうかしたのか聞こうとした時、急にふらふらと立ち上がってそのまま歩き出した。どこ行くんだよA！
「いましたー！ 麦わらの一味です！」
「あれは……最近報告があった謎の割烹着女です！ 要注意人物につき捕らえて本部まで連れて来るようにとのことです！」
「あららら、面倒だけどやるしかねえな。悪いが俺達と一緒に海軍本部まで……」
青キジが言い終わる前に、空気が急にビリビリとし始めた。何が起こったのか分かる頃には、青キジ以外の海軍が気絶していて、下を向いてじっと立っているAがいた。
「っ……あんた、ただものじゃ」
「……れ」
「っ……！」
「……れって言ってんだよ、聞こえなかったか？ 黙れって言ってんだ。海軍ってのは言葉も知らない奴らばっかりなの？」
苦しそうに地面に膝をつき、必死に耐えている青キジに、Aは冷たく言い放ちながら変わらず下を向いている。
「A！ 大丈夫……」
俺は咄嗟にAに駆け寄って声を掛けようとしたが、ゆっくりと顔を上げたAを見て言葉を失った。
ふぅーふぅーと息を切らしながら、鬼のような形相で海軍を睨みつけている。普段俺が食べこぼしを落としても、掃除の邪魔をしてもAは呆れながら優しい目を向けてくれる。そんなAが初めて見せた、俺達には向けたことのない怒りの目……俺はゾクッとしてその場から動けなくなっちまった。
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ポプリん(プロフ) - 翠さん» 翠様、コメント下さりありがとうございます！ 身に余るお言葉の数々、痛み入ります。本当にありがとうございます！ 次回は短編に挑みたいと考えておりますので、是非また楽しんでいただけたらと思います！ (2023年3月28日 8時) (
レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
ポプリん(プロフ) - まおさん» まお様、コメント下さりありがとうございます！ 応援までしていただけて本当に嬉しいです！ 素敵なアイデアありがとうございます♪シチュ溜めをして短編にしようと思うので、他にもアイデアあれば是非教えてください！ (2023年3月28日 8時) (レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
ポプリん(プロフ) - きてぃーさん» きてぃー様、コメント下さりありがとうございます！ 遂に完結させることが出来ました、応援して下さり本当にありがとうございました！ (2023年3月28日 8時) (レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても素敵なお話で前から応援させていただいていました。とても好きな作品でした。お疲れ様でした。 (2023年3月27日 13時) (レス) @page50 id: 090a3776e1 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 更新楽しみにしてました！！イチャイチャや嫉妬する姿見てみたいです（ ; ; ）🌟 (2023年3月27日 3時) (レス) @page50 id: 2c8060619c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポプリん | 作成日時：2022年8月14日 18時
