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別に隠していた訳じゃない。言う必要もないかなって思っていた。
私にとって自分の就活よりも…みんなの活動のほうが大事だって、そう思っただけ。
『えっと…就活なんて、別にいつでもできますから！全然心配しないでください。特に絶対行きたい企業があった訳でもないですし！』
へらり、となるべく心配させないように、なんとでもないかのように笑って答えた。
だけど、その場の空気は重くて…それに耐えきれなくて、思わず俯いた。なんで…私よりもみんなのほうが、そんな泣きそうな表情するの。
瑠姫「バカじゃないの？」
白岩さんの言葉に顔を上げると、いつも冷静な彼が少し焦ったような、怒ったような表情をしていて。
なぜかそれにぎゅっと胸が締め付けられた。
瑠姫「自分の就活犠牲にしてまで俺らの活動手伝ってたって？本当バカ、なんで…そんなことして、俺らが喜ぶと思った？」
“喜ぶと思った？”
その言葉が、頭に響いた
そんなの、思ってる訳ない
みんなは優しくて本当にあったかくて…
言ったら心配させるのは分かっていた
きっと私の就活を優先させてって言われることだって。
だから、言えなかったのはただの私のエゴだ。
…
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作者名：ほこり | 作成日時：2024年3月23日 23時
