16 ページ16
「あら？松本先生。」
学校へ着くとすぐさま女の先生に声をかけられて悪いことをしたわけでもないのに萎縮する。
「お、おはようございます。何か…？」
「いえ、おはようございます。」
昨日と同じ服だってバレたかと思って、冷や汗が出た。
「お？おー？へぇ？」
先日耳打ちしてきた同僚の二宮が俺を見つけるなり、上から下まで見てニヤニヤする。
「な、なんだよ。」
「いえいえ…、おはよーございます？」
「…オハヨーゴザイマス。」
含みのある言い方に恥ずかしさが増す。
…これ、１日持つのか？
ダメだ、全然集中できねぇ。
終業時刻を過ぎて残業してるけど、外が暗くなればなるほど昨日のことを思い出して集中力が散漫になる。
昨日のA、めちゃくちゃ可愛かったな…。
改めて思い出すと一気に顔が熱くなる。
無理、させたよなぁ。
最後の方はほとんど声も掠れてたような気がする。
初めて知った快楽に完全に溺れてた。
２回目も３回目もAは少し嫌がってたようにも思うし、でもそれも耳に届かないほど夢中になってた。
まだ匂いも感覚も、声も全部鮮明に思い出せる。
ゾクッとした感覚がして、下半身に熱が回る。
スマホを眺めても連絡先なんか交換してないし、今日は昼には帰るって言ってたしな。
俺、かなりグダグダじゃね？
頭を横に強く振って仕事に戻ろうとするが、すぐにまた頭の中はAのことでいっぱいになる。
「見回り行ってきます！」
他の先生方はどうしたと言わんばかりの顔でこちらを見てくるが、気にせず懐中電灯を持って廊下に出た。
俺は発情期のサルかっつーの！
そう言われても仕方ないほど、擦りきれるんじゃないかと思い出して、思い出しては下半身を熱くしてた。
次はいつ会えるかも分からないし、もしかしたら一生会えないかもしれない…。
だいたいなんでAは俺とセックスしようと思ったんだ？
弱味でも握るつもりだった？
いや、それだったらあいつが学生の時にヤっといたほうが弱味になるだろ…。
同情？
そんなもんで普通処女なのにヤらねーだろ…。
俺のこと、好きとか？
昨日の態度を見る限り、それが一番可能性としてないな…。自分で言うのも悲しいけど。
付き合ってからセックスするのと、セックスしてから付き合おうって言うのではハードルの高さがちげぇな。
完全に順番を間違えた。
でもまぁ、次に会うまでに考えればいいか…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーり | 作成日時：2017年12月14日 0時
