阿部が恋したのはSixTONESの紅一点 (ページ38)

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エゴサページ38

私のスマホの役目は連絡をやり取りするための道具で、それ以外基本的にはあまり触らない。

家に帰り、あまり触らないスマホに手を伸す。

知らなくていいことだってわかっているのな、指が勝手に動く。

出雲A。

検索ワードに私の名前を入れただけで関連ワードには

出雲A いらない

出雲A 邪魔

出雲A 嫌い

と言った私を嫌うワードが沢山並んでいた。

『…はぁやめよ』

検索ワードだけで分かる私に対して世間が思ってることが。

スマホの電源を切り伏せると、ソファに座りじっと真っ直ぐ前を見る。

『ふっ…都合よすぎだよ私…』

ボロボロと目から溢れてくる涙。

今まで私が見てこなかっただけで、周りはみんなこのことを知っていたんだ。

私だけが目を背けていた現実を目の前に、私はどうしたらいいのか分からなくなった。

本当に私はここにいるべき人間なのか？

いなくなるべきなのか。