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映画やドラマでしか見た事ない様な、和彫りが亮平の背中一面を埋めつくしていた。
「…A?」
『亮平はいつ背中の刺青入れたの?』
「これ?高校卒業してすぐかな…なんで?」
『私と同い年なのにこんなに入ってていつ入れたんだろうって思っただけ…』
「なんでそんな悲しそうなの?」
『悲しいというか…私は大学生してる時に亮平はもう既に重いものを背負ってたんだなって思うと私って子供だなって』
色んなことを考えてしまうし、やっぱり私と亮平が住む世界が違いすぎるのかと改めて実感させられてしまった。
「…俺の事怖くなった?」
『ううん。そんな事ない。私は亮平の隣にいて大丈夫?子供じゃないかなって不安になっちゃって』
「そんなこと考えなくていいからAは」
『ぁっ、、んんっ、、』
そういえば、身体に何も身につけていなかったと思った時にはもう遅くて、私の背中に手を回して優しく背中から足にかけて撫でられる。
「俺は全部わかってAに近づいたんだよ…俺もまだ全然ガキだし。それに、Aには今のままでいて欲しい。こっちの世界に染まらないでありのままで」
『…っ、、ぁ、、んっ、、りょ、へい』
「ごめん。我慢出来ない…もう1回だけ」
重なり合う唇を拒むこと無く受け入れれば、それがスタートの合図になってさっきまであんなにも激しく、肌を重ねていたはずなのにまた深く繋がった。
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2022年11月30日 19時