Red＋Spring=LOVE?!【守沢千秋】 (ページ4)

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｢赤い炎は正義の証！真っ赤に燃える生命の太陽！流星レッド！守沢千秋…☆｣

｢……やっぱり千秋くんだ……｣

華麗なアクロバットを次々と披露し、子供だけではなく大人までも魅了していく流星レッドを見ているとどうしても幼馴染のことを思い出してしまい、ずっと彼のことが気になっていたのだ。
風の噂で夢ノ咲に入ったと聞いたその幼馴染とは暫く顔を合わせていないけれど、昔から顔だけは良かった彼を見間違えるはずがない。
だからその名乗り口上を聞いた時、驚きよりも先に”あの”千秋くんがこんなに堂々と人前に立っていることに感動してしまった。
私の記憶に残る彼はとにかく泣き虫で頼りなくて、1人では何も出来ない子だったから。

｢……っ！？｣

凄いなぁ、別人みたい。
家に帰ったらお母さんにも教えてあげなきゃ。
そんなことを考えながら千秋くんを眺めているとふいに目が合ってしまったような気がして慌てて反らす。
気の所為だと、あれは私だけに向けられたものではないとわかっていてもなんとなく照れ臭くて再び彼に視線を向けれずにいるとちょうど目の前に流星イエローがやって来た。
可愛らしい笑顔を浮かべ誰よりも楽しそうに体を動かしながら歌っている彼はカッコイイと言うよりも可愛くて、ついつい応援したくなってしまう。
そんな彼を見つめながらたっくんと一緒に手拍子をしたり、他にも近くに来たヒーロー達に手を振ったりしながらショーを楽しんでいるとあっという間に終わってしまい、気が付けば隣に座っていた親子も居なくなっていた。
というのもこれからCD購入特典の握手会？があるらしく、みんなそれが始まる前に追加のCDを買うことに必死らしい。

｢楽しかった？｣

｢たのしかった！｣

とりあえず私達はその握手会には全く興味がないため既に物凄いことになっている物販列を横目にたっくんがショーが始まる前に乗りたいと言っていた観覧車があるエリアまで移動してしまおうと歩き出せばすぐに足を止めてしまったたっくんに嫌な考えが頭を過ぎる。

こ、これはまさか……。