僕の妹ですが、何か？【呪術廻戦】

14.笑顔 ページ15

談話室に行くために廊下を歩いていた
すると、奥の方に人の気配がした





後ろ姿を見る限り、A

昼間みたいに髪は下ろさずに、片サイドで緩く結んでいる




駆け寄ってみると、すぐに振り返ってこっちを見た



「高菜〜」《A〜》



『狗巻先輩！』




名前を呼ぶと、Aも笑顔で返してくれた

昼間とは違う印象、可愛い…






なんとなくAの横を歩いていると、横から視線を感じる






見てみると、Aがじっとこちらを見つめていた




「ツナマヨ？」《どうしたの？》



『えっ？』





どうしたのかと顔を覗き込んで聞いてみると、驚いたようにして、少し俯いてしまった





すると、


『えっ、えっと……先輩からいい香りがして……つい、見入っちゃいました……』



そう、返ってきた





思わず、覗き込んでいた顔を反対側に逸らしてしまった




少し、熱くなった顔を抑えて冷静になる




ふぅ……心臓に悪い……




『ご、ごめんなさい……嫌でしたよね…忘れてくださ
い…』



不意にAがそう言った



「おかか」《大丈夫だよ》




俺は内心慌てて、Aにそう返事をした

そりゃ、あれだってきっと無意識にそーいうことを言っただけで、
これから後輩に変な気を使わせるわけにもいかないから






まだ不安そうにしているAを安心させるために、優しく、丁寧に頭を撫でた



すると、一瞬びっくりした顔になったかと思うと




『！！…優しいですね、狗巻先輩』

照れ臭そうに顔を赤らめてニコッと笑った





「っ！？」





ちょっと、胸が煩いのはきっと気のせい

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