【完】梅 と 松【梅原裕一郎】

夢の中 ページ25

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ご飯を食べたあと、るいくんの服を見に行こうと思って子供服売り場に来た。小さくて可愛い服しかない。これはテンション上がる。

『ねえるいくん見て！めちゃくちゃかっこよくない！？』
「かっこいい！」
『ちょっと服のサイズ見せてね…あ、ピッタリじゃん！』
「似合うね。それ買お」
「え、だめだようめめ…」
「なに遠慮してんの。うめめとAちゃんからプレゼント」
「いいの…？」
「いいの。似合ってるんだから」
「ありがとう…」

幼いのにしっかりしている。
欲しいものがあったら後先考えずに買っちゃう大人とは大違いだ…しかも遠慮というものを知ってるなんて…
いつも江口さんを見かけて『奢ってくださーい！』と走っていく自分が恥ずかしい。

何着か試着と検討を繰り返して服を買って、ショッピングモールから出た。
るいくんは照れくさそうに「ありがとう」と言っていて、可愛すぎて悶えた。

3人で手を繋いで歩いてたら、るいくんの歩くスピードがだんだん遅くなってきた。どうしたのかな？と思って見てみたら目が閉じている。

「歩きながら寝ちゃったよ」
『すご！』
「荷物持てる？服」
『うん持てる』
「じゃあちょっと頼むわ。よいしょっと」

うめから荷物を受け取って、代わりにうめはるいくんを抱っこした。完全に寝ちゃってる。いっぱい遊んだもんね。るいくんの寝顔を写真に撮ってまた歩き出した。

「あれ？梅ちゃん？A？」
『あ、こうちゃん』
「やっぱりそうだ！え！？その子！」
『私の甥っ子なの』
「へえ〜！可愛い！寝てる…！」

こうちゃんと遭遇した。多分収録終わりなんだろう。
うめは「面倒臭いのに捕まったなー」って感じの顔をしている。

「梅ちゃんパパみたいだね〜」
「やっぱりそう見える？今まで隠してたけど」
「う、梅ちゃん！？冗談だよね！？」
「冗談」
『起きてたらこうちゃんとも仲良くなってたかもね』
「ねえ〜お話したかったよ〜」

残念ながらるいくんは今夢の中。
話もそこそこにこうちゃんとバイバイしてまた歩き始めた。なんか本当に家族みたい。

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