【続】梅 と 松【梅原裕一郎】

繋いだ手 ページ23

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Aの両親に会って、結婚したいということを伝えた。結局お父さんからの言葉は聞けることはなく、お母さんの「いいと思う！」で食事会は終わった。

『じゃあ気をつけて帰ってね』
「うん、Aもね。梅原さん今日はありがとう、Aをよろしくお願いします」
「こちらこそありがとうございました。また連絡します」
「じゃあお母さんとお父さんはホテルに戻りまーす！おやすみ！」
『おやすみ〜』

お母さんが先を歩いて、お父さんはその場を動かなかった。疑問に思ったAが駆け寄って様子を見たら泣いていた。

『お父さん、泣かないでよ。私悪いことしたわけじゃないんだから』
「でもお父さん心配なんだよ」
『大丈夫！うめはしっかり私を守ってくれますので！ね！』

そこで反応求められてもって感じだったけど、とりあえず頷いた。
するとお父さんがこっちに来て

「Aのことをよろしくお願いします」

と頭を下げられた。そしてまた見えた顔にはもう涙は流れていなかった。

「Aさんのことは任せてください」
「とんだワガママ娘だけどね。可愛い子だからさ。じゃあお父さんも帰るわ。A、梅原さんに迷惑かけるなよ」
『はーい。おやすみ！』
「おやすみ」

先に行ったお母さんを追いかけてった。

『じゃあ私たちも帰ろうか〜』
「うん。帰るか」
『私たちは手繋いで帰ろうね』
「今頃お父さんとお母さんも手繋いでんじゃない」
『なんか想像したくないな……』

お父さんはただ娘離れしてないんじゃなくて、単純に寂しいんだと思った。
Aが高校生あたりで上京してきて、なかなか会うタイミングもなくて、久しぶりに会ったと思ったら彼氏が出来ていて。そして結婚したいと言ってくるなんて。

鼻歌を歌いながら歩くAはあんまり何も考えてなさそうだけど、そのままのAでいて欲しいと思って少し強く手を握った。

『痛いです、手』
「ああ、ごめん」

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@松永A
久しぶりに両親に会ってきました！
お料理全部美味しかった〜！
(料理の写真)
│
@西山宏太朗
豪華過ぎない？普通の食事会じゃないな？
│
@松永A
それはひ、み、つ！
│
@西山宏太朗
可愛すぎて爆発した

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