【続】梅 と 松【梅原裕一郎】

お仕事頑張ろう ページ18

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さあ今日も元気にお仕事です！と意気込んでスタジオに入った瞬間、現場に着いたら台本を忘れてたことに気付いて膝から崩れ落ちた。

『な、なんで……』

どした？と同じ現場だった江口さんやこうちゃんに聞かれて台本を忘れたと言ったら「あちゃー」って感じだった。
時計を見たら、取りに帰ってもギリギリ間に合いそうな時間だった。

『やばいんで走って取りに帰ります！ギリギリ間に合いそうな感じなんで！』
「頑張って…気をつけて帰ってきて」
『はい！すいません！』

とにかくここは焦っちゃいけないと思って、スタジオを出ようとしたら誰かにぶつかった。

『いてっ、ごめんなさい大丈夫です…か…』
「大丈夫じゃないわ。忘れ物」
『うめ〜！届けに来てくれたの！ありがとう！』

救世主梅原裕一郎の登場である。まさかの台本を届けに来てくれるという奇跡が起こった。

「明日頑張るって言いながら別のカバンに入れてた」
『はっ、そうだった。間違えてた。本当にありがとう』
「うん。じゃあ」
『あ！待って、』
「なに」

抱き着いちゃおうかなと思ったけど、先輩たち見てるし江口さんとこうちゃんはスマホ構えてるし、どうすればこの気持ちが伝わるのか。

『あ〜、うーん…これだ！』

考えて出た結果は、頭を撫でる事だった。届けてくれた人にやることではないのは分かってる。
少し背伸びをして、ぽんぽんと撫でてたら江口さんの笑い声とシャッター音が聞こえてきた。

「何してんの」
『あの、ほんとは抱き着きたいんだけど人目が気になるから……』
「いや、これも気にしろよ。まあいいや。じゃ、お疲れ様です」

そう言って私がしたみたいに、今度はうめが私の頭を撫でてくれた。う、うわぁ…。

『ちょっと、あの、うう…最後の絶対反則ですよね…』
「うん…あれは反則だね…梅ちゃんイケメン過ぎだった…」
「僕も惚れちゃいそうでした…江口さん、僕に頭ぽんぽんしてください！」
「やだよ！」

帰ったら襲っちゃいそうだな。
今日もお仕事頑張ろう。


@西山宏太朗
Aが台本を家に忘れちゃったみたいで取りに帰ろうとしたら、梅ちゃんが届けに来てくれた…！
お礼の頭ぽんぽんをAがして笑い止まらなかったんだけど、梅ちゃんが去り際にAの頭をぽんぽんして行った時、現場がキュンに包まれたよ……
(Aが頭ぽんぽんしてる写真)
(梅原がしてる写真)
(胸を押さえている江口の写真)
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@松永A
本当に、心の底からホッとしてキュンキュンした……

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