梅 と 松【梅原裕一郎】

自覚 ページ41

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久しぶりに自宅に戻ってきた。うめが泊まりのロケがあるらしく「いてもいいよ」と言ってくれたけど、自分ん家の片付けをそろそろしないといけないと思ってたから今回は遠慮させてもらった。気持ちはめちゃくちゃ嬉しかったけどね。

この家に住み始めてしばらく経ち、更新の時期になってきた。そろそろ引っ越したいなと思っていて、新しい物件を探している。うめん家に近いと嬉しい。そしてオートロックがあるところ。

まあ気長に考えればいいかと思いつつ、寝る支度をして明日の準備もした。眠いのに偉いぞ私。

もうすぐクリスマスで、当日は仕事だけどイブは空いてる。マネージャーが空けててくれた。でも、うめは逆だった。イブが仕事で当日が空いてるという。
お互い忙しいし仕方ない。

しかも今日･明日･明後日と会えないのが辛くて仕方ない。こんなに寂しいなんて。
最近ずっと一緒にいたもんな…こういうときに大好き！って思う。言葉では言いづらいけど。

もう寝てるかなと思って『おやすみ』とだけメッセージを送ったら電話がかかってきた。嬉しすぎて呼吸が荒くなったのを必死に抑えて通常モードですよ感を出しながら通話ボタンを押した。

『も、もしもし？』
「もしもし？寝るとこだった？」
『うん。もうベッド入ったとこ』
「そう。じゃあおやすみ」
『ええ！？それだけ！？』
「いやなんかある？他に」
『や、ないですけども』

うめはドライだからこういう電話をしてもすぐに切ってしまう。私も今まではじゃあねって感じだったけど、ずっと一緒にいた反動で寂しさがとてつもない。

『やっぱりある。寂しい』
「ふーん。そう」
『うめは思わないの？』
「別に。帰ってきたら会えるし」
『そうだよね…はい…ごめんなんか引き止めちゃって』
「や、じゃあおやすみ。ちゃんと鍵かけて寝ろよ」
『はーい。ありがとう。おやすみ』

あっさり電話を切ってしまった。
数時間ぶりに声が聞けて嬉しくて悶えた。
私は自分が思うよりうめのことが大好きなんだなと自覚した。

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