unexpected *１１１ ページ25
実験体が逃げ出せないように、この施設の扉には全てオートロックが搭載されている。
しかしそれは扉を閉めればの話で、鉄製の分厚い鉄の扉は、しっかりと押し込んで何重にもあるロックをすべてかけないと意味が無い。
その扉は、押し込みが足りなかったのか、若干閉め切っていなかったようだった。
だから、チサの叫び声が耳に届いた。
押さえつけようとする研究者を振り切って、重たいドアを体当たりして急いで開ける。
ーーそこに、広がっていた光景は。
チ「っおね、ちゃあああ！！助けてええ！！！」
「おい！もっと強く押さえつけろ！！口塞げ！！」
「誰だ！何故ここに入れた！？」
手術台に乗せられて、大人に押さえつけられたチサ。
そして、大人に中の一人が手にしていたのは、ーー鉈のような大きい刃物。
左腕だけ真横に伸ばされた状態で押さえつけられたチサを見て、彼女が何をされそうになっていたか瞬時で理解した。
あ「止めろ！！！」
鉈を持っていた男に飛びかかった。
咄嗟に男は鉈を振り下ろしたけれど、何とか避けて、思いっ切り、力いっぱい体当たりをした。
ーー少し、転ばせて、よろけさせて、それ位でいいと思った。
なのに。
「ぐっ…！！」
ガシャアン！！と、部屋の壁に立てていた棚まで、男は吹き飛んだ。
その手から鉈が離れた。
思いの外、吹き飛んだ男に驚いて一瞬体が固まった。
そこを、他の研究者に押さえられる。
二人がかり、三人がかりで押さえられ、必死にもがくが、どうにも抜け出せない。
「くそっ！××族の分際で！！」
「大人しくしろ！！」
「お前らみたいな生き物が、俺達に逆らうんじゃねえよ！！！」
さっきの警棒を持った男まで駆けつけたようで、強く頭を殴られた。
痛い、けれど、血は出ない。
「化け物め！お前らは殺すのも一苦労なんだよ！」
「こんな奴ら、さっさと途絶えちまえ！！」
「何が姉妹だ！揃って死んじまえ！！」
「はは！親みてえにか！？」
ーーあ、とチサの方を見た。
チ「…え、お父さん、お母さん…？」
バレた。
「なんだ知らなかったのか？てめぇらの親父もお袋も、もう居ねえんだよ！！」
チ「嘘…」
あ「止めろ！！」
必死に抵抗したが、駄目だ、動けない。
だけど。
「うるせえ！モルモットの一匹や二匹居なくなっただけで、ガタガタ言うんじゃねえよ！！」
ーーその言葉に、何がが、切れた。
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柚音(プロフ) - サンゴさん» お返事遅くなってすみません！ありがとうございます！ゆっくりとですが完結まで書き終えられるように頑張ります！コメントありがとうございました！！ (2019年1月20日 3時) (
レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - 続きめっちゃ気になりますっ！！ (2019年1月17日 22時) (レス) id: f7865afa83 (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - 話が深くて読んでいて面白いです！ (2018年11月19日 18時) (レス) id: f7865afa83 (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - 赤間利衣さん» あけましておめでとうございます！閲覧頂きありがとうございます！更新頑張ります！ (2018年1月2日 1時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - ちさきさん» あけましておめでとうございます！コメントありがとうございます、更新頑張ります！ (2018年1月2日 1時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚音
| 作成日時：2014年5月20日 19時
