…【9】 ページ9
*Side Kento*
翔馬って人は“あの人”じゃないのに…
声を出したり、動いたりするたびに体が勝手に反応する…。
なんで?どうして…?
*−*−*−*−*
「今日から、健永くんのお父さんになるんだ。仲良くしような。」
“あの人”が“お父さん”になったのは、3年生の時だった。
最初はお母さんの友達だったんだ。
一緒に遊んでくれたり、遊園地とか連れて行ってくれて、すごく優しい人だと思った。
この人がお父さんだったらいいのに…って本気で思ってた。
だから、お父さんになるって聞いたとき、俺にもお父さんが出来たって、すごく嬉しかった。
でも、そんなある日…
「あははははー(笑)何これ?ちょー面白い(笑)」
いつもみたいに一緒にテレビを見てたのに…。
「うっせーな!テレビ消せよ!!」
「え?だって、今いいところなのに…」
「消せって言ってんだろ!!」
“バシッ!!”
一瞬何が起きたのか、わからなかった。
そのうち頬がじんじんしてきて…
叩かれたんだって、やっとわかった。
その日を境に、あの人に殴られるようになった。
それは決まって、お母さんの居ない時。
俺が5年生になる頃には、お母さんは朝から夜まで働くようになった。
「いいか、お前が“悪い子”だから、殴られるんだ。誰かに言ってみろ、ただじゃ済まないからな。」
不気味に笑う顔。
もう“お父さん”だなんて思えなかった。
「千賀君、その傷どうしたの?」
日に日に増える傷や痣。
「ちょっとテーブルにぶつけちゃって…。」
きっと担任の先生も気付いていたと思う。
でも、誰にも言えない。
言ったら、“悪い子”になって、また殴られるから…。
お母さん…助けてよ…。
俺はそんなに悪い子なの?
「健永!!」
“ビクッ”
「今日は何して遊ぼうか?」
遊ぶ…?今日はどんな痛いことをされるの?
「遊…ばない。」
「お父さんが遊んでやるって言ってんだろうが!じゃあ、これがいいか。」
あの人は吸いかけタバコに視線を移した。
やめて…
「い…や…。」
「嫌?何が?遊ぶんだよ。」
ヤダ…やめて…
「うっ…うわぁあぁぁー!!!」
熱くて、痛くて…
死んでしまうと思った。
でも、本当の恐怖はこんなもんじゃなかった。
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浅緋(プロフ) - コロロさん» 初めまして。コメントありがとうございます。これからも頑張ります。 (2015年12月6日 9時) (レス) id: 8150003928 (このIDを非表示/違反報告)
コロロ(プロフ) - 始めまして!すっごい面白いです!玉ちゃんはかんもく症も持ってるんですね…。実は私もかんもく症で学校で喋れないのでとても共感出来ます。これからも頑張ってください♪ (2015年12月6日 9時) (レス) id: 61a1863fd9 (このIDを非表示/違反報告)
浅緋(プロフ) - 璃子さん» コメントありがとうございます。みっくんの過去はもう少し後になりますが、必ず出ます。待っていて下さい。これからも頑張るので宜しくお願いします。 (2015年6月1日 0時) (レス) id: 09f5dc02af (このIDを非表示/違反報告)
璃子(プロフ) - いつも読んでます!みっくんの過去編みたいです!これからも頑張ってください。 (2015年6月1日 0時) (レス) id: 17fec4b2db (このIDを非表示/違反報告)
浅緋(プロフ) - あやのすけさん» コメントありがとうございます。裕太くんの過去楽しみにしてて下さい。パート2では、必ず書きます(о´∀`о) (2015年3月14日 1時) (レス) id: 09f5dc02af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浅緋 | 作成日時:2015年2月8日 0時