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YM side
「伊野尾ちゃんのそういところが……俺は、好きなんです。」
言ってしまった。
付き合ってるけれど、でも好きあえてる訳ではなくて。
いつもふわふわと掴みどころがなくて考えてる事は分からない。
伊野尾ちゃんはストレートな言葉にどう思っただろうか。
不安になりながらもチラリと見ると優しい微笑みを浮かべてた。
「ありがとう。」
__ありがとうってどっち?
やばい。
すごく怖い。
心臓の音が早く大きく、体中に響くようで息が詰まる。
「すっげー嬉しい。」
「それって……」
「俺、いっつも中身でダメだしされるんだよね。
女の子にはがっかりされるし、友達にはわけわかんないって呆れられる。」
伊野尾ちゃんの魅力はその奔放な所にもあると思うのに。
そんなに切なそうに笑わないでほしい。
「そんまんまがいいなんて初めて言われた……。ほんと嬉しい。ありがとう。」
照れたように少し頬を染める姿がいじらしい。
でも、でも……!
これは少しも伝わっていない。
「本当に…かなり鈍感……。」
「??」
何を言われてるのか全く分かっていないような表情。
伊野尾ちゃん、俺の好きな人はあなたなんだよ。
あなたのことを好きだと想うこの気持ちが伝わらなくて、こんなにもしんどくて。
でも、こんなにも綺麗で誰の事でも魅了してしまいそうなほど素敵なのに自己肯定感が少し低い伊野尾ちゃんが大好きでたまらないんだ。
大好きだと気持ちが膨らむほど幸福感も増していく。
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ぽんた(プロフ) - ひとみさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)好きと言っていただけて嬉しいです!亀更新ですが頑張っていきます!!! (2021年9月11日 14時) (レス) id: 26174ade27 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品めちゃ好きです!! いつも更新楽しみにしてます!! (2021年9月11日 14時) (レス) id: e39657dd30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽんた | 作成日時:2021年3月7日 9時