セブンデイズ(ymin)

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IN side


結局2限目の授業が始まる直前まで光に捕まって大変だった。
俺の彼女情報を根こそぎ聞き出すまで解放しませんっていう圧が…

3限目は選択授業の美術で移動教室だからそそくさと逃げる。幸い光とは選択科目が違うし。


今回の課題は好きなところでスケッチを描くことだからどうしようかなーと考えつつ校庭へと向かうとちょうど山田のクラスが体育らしく、女子生徒たちがスケッチの題材にするためか集まってる。

確かにそこにいるだけで絵になるやつだもんな。

なんとなくそのまま山田を題材に、するのは癪に触わるのでただのグラウンドの風景をスケッチしよう。

グラウンドの傍に腰掛けると山田が俺に気がついたようで駆け寄ってくる。


「サボっていいのかよ。」

「うん。みんな順番回ってくるまで好き勝手やってるし。」

「ふーん。あ、そうだ！映画の試写会いかない？」

「え！？俺と伊野尾ちゃんで？行きたい。いつ？」


試写会のハガキを見せると思ったより食いつきが良くて嬉しいな。
日にちはいつだったかな。ハガキを裏返して確認する。


「来週の日曜日なんだけど、どう？？」

「……来週、？」


あ、山田の顔が暗くなった。

そっか。恋人は1週間限定。

未来の約束は成り立たない。

来週の俺と山田はもうきっと他人。

もう連絡を取り合うこともないような。

俺のスマホだけに連絡先が残されて。


「山田ー！もうすぐお前の番だぞ！」

「じゃあ、その話またあとで。」


遠くから同級生に声をかけられてしまい話は一旦保留。

俺、浮かれてたかな。


きっと来週の山田はそれこそ、今も遠巻きにキャーキャー声をあげながら頬を染めてる女の子達の誰かと付き合ってるのかもしれない。

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