今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:43,324 hit
小|中|大
救世主 ページ20
男は、じっと二人を見ていた。
目深に被った帽子からその表情は窺い知れず、警戒しているのか、戸惑っているのか、はたまた――
沈黙を破ったのは、薮だった。
「a……oh…」
咳払いと英語風の呟きに、伊野尾はまさか、と思った。
――おいおい、マジでやるつもり?
「We're Japanese. Help!Please!」
本人至って大真面目。やりきった感全開。
いや、大丈夫か?これ
男の顔を見た。
表情は、先程と変わらないように見える。
何を考えているのだろうか。
その先の言葉をただじっと待つ。
ほんの数十秒の沈黙が、永遠のものに感じられた。
「ドウゾ ノッテクダサイ」
「「えっ…」」
い、いまなんて…
呆気に取られた二人は、思わず顔を見合わせた。
そして更なるとどめの一撃。
「ワタシノ ツマハ ニホンジンデス」
そう言うと男は帽子を脱ぎ、照れくさそうに笑って見せた。
思わずつられ笑い。
――圭人、なんとかなりそうだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
47人がお気に入り
47人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぽよぽよ | 作成日時:2017年9月8日 18時