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ラギーは、いかにして自身が得、楽をするか考えている。ゆえに、彼が親しげに話しかけてくる時は、何か頼まれて欲しい時だ。向こうのレオナがまだ寝ているのを見るあたり…
「はあぁ、やっぱアンタ相手じゃうまくいかないっスねぇ。そうっス、レオナさん起こしてほしいんスよ」
ビンゴ。
「いいよ。対価は？」
「ランチでどうスか？サンドイッチとか」
「じゃあたまごサンドで！」
「はーい。じゃ頼むっス！」
いつもこき使われていたから不憫と思うこともあるけど、それはそれ、これはこれ。
ぴょこぴょことレオナに近づき、とりあえずつつく。まあ起きない。予想通りすぎてため息も出なかった。
次、つつくスピードを上げて力も強くする。
「む、おきない」
「その程度じゃあ起きないっスよ〜」
なら…耳だ！
「ちょっ、そこスか！」
「わははははは！変なかんかく！」
ちょっと触ったら不機嫌そうに揺れる耳がおもしろい。後ろでラギーも笑っている。
にしても……意外とかわいい。さすがネコ科。本物の動物は触りたくないけど、獣人なら案外いける。言葉は通じるし、ほどほどに理性もあるから。それはレオナも同じこと。
「…テメェら、何してやがる」
「よし起きた！文句はラギーに言ってよレオナ先輩」
起きたら面倒は避けられない。これが大変だからラギーも僕に頼んできたんだろう。そんなこと、10も承知だ。
だからここは、逃げるが勝ちだ。
「あ？おいコラ」
「じゃーね！ラギーたまごサンド待ってるからなー」
「ええぇ！Aさーん！」
これであとはサンドイッチを受け取れば勝ちだ。もうお昼まで待つだけだ。
しかしそれまでどこにいよう？
「あ、そうだ」
思いついたところですぐに向かう。あの廃墟だ。今ならアイツもいないはずだ。
それにしても授業中は静かだ。いつもこうならいいのに、何せこの学園は問題児が多いし、喧嘩も絶えない。あとステレオタイプな不良もいる。時代遅れだと思う。休み時間や放課後にああいう頭の悪そうな声が聞こえてくるとイライラしたし、怖かった。
故郷でもそうだったように、僕はよく目立った。その10割が頭のツノのせいだ。1年のころは廊下を歩くたびに目線が浴びせられた。今ではもう慣れてしまったけど。それでもこのツノのせいで、不良に絡まれたことは1度や2度ではない。
よくこう思う。名門と言うには少し治安が悪すぎるんじゃないかと。
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しあ(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます。最近ですと呪術廻戦ですかね。 (2021年3月5日 21時) (
レス) id: 46cd819be0 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!知ってるアニメは何ですか? (2021年3月5日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しあ | 作成日時：2021年2月28日 20時
