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「セト・ワイズを呼んでください」
「…ラギー」
自分からは絶対に動かない。
「ジャックくん！セトさん呼んでくださいっス！」
お前もか。
ジャックと呼ばれたのは、こっちを観察していた彼だった。新顔だから…1年かな。
彼が戻ってきたのは、それから5分くらい経ったあとだった。アイツ、絶対ごねたな。ものすごく不満げな顔をしているから。
「なんですかレオナ先輩……A！？」
「や、元気？」
「バカ！来んなよ」
感動の再会をできないのか僕の友人一同は。
セト、口の悪さなら友人いちだが誰よりも涙もろい熱血漢。しかし獣人族の中では、体格に恵まれなかった悲しい奴。だが、本人曰く運動する気はまったく無く薬学の道に進んだという、獣人の利点をかなぐり捨てている考え方。あえて一言添えるなら、馬鹿。
「ああ？せっかく来てやったのに」
「お前、どうせ泊まる気だろ！」
「知ってんなら泊まらせろ！」
ぎゃいぎゃい言い合っていると、レオナに呆れられ「よそでやれ」と小言を言われた。が、聞こえてないふりをする。
「えっと…セト先輩の友人すか？」
すると、ジャックくんが若干めんどくさそうな顔をして僕らに聞いてきた。その瞬間僕らは喧嘩をやめる。
「そう、オレのダチの変人」
後輩の質問には律儀に答えるセト、僕と対応が違いすぎる。
「どうもジャックくん、セト先輩の友人のAです。よろしくねー」
「関わらない方がいいぞ」
「はあ…」とジャックくんは引き気味に握手をしてくれた。
第一印象が最悪だ。主に周りのせいで。
強引に寮に入れてもらい、僕は本題に入ろうとした。
「で、泊まらせてほしいんだけど…」
「帰れ！お前がいたら朝練させられる」
「あ、でももう言ってきたし…いいよ」
「違うオレもさせられるんだバカ」
なんでだ。僕がいたら、っていうところおかしい。脅されてるのかな？そう聞くと、本当にそうらしい。
レオナが言うには、セトがいたら僕がどこかのタイミングで泊まりに来て、対マレウスの練習台にできるから。ということらしい。
「はあ？一緒にしないでください」
「ククッ、でももう言ったんだろ？」
負けた。
「お疲れ様っスAさん！部屋はセトさんと同じでいいっスか？」
ラギーの笑顔が最高に邪悪だった。
_______________________
登場人物紹介
セト・ワイズ
サバナクローの4年生、ツキノワグマの獣人。
170cm。黒髪、黒目、白の三日月が入っている。
薔薇の王国出身。
ユニーク魔法後述
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しあ(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます。最近ですと呪術廻戦ですかね。 (2021年3月5日 21時) (
レス) id: 46cd819be0 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!知ってるアニメは何ですか? (2021年3月5日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しあ | 作成日時：2021年2月28日 20時
