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血色の懺悔 ページ2
「せめて、醜いのなら。死ぬ、その瞬間くらいは美しくあれば良いのに…」
ポツリと呟いた私の声は、悲鳴と肉の切れる音が響く部屋に阻まれて消えて行った
部屋の壁、床、天井にさえ血が醜いまだら模様を付けていた
その隙間を縫うように、人々は逃げそれを私の歯車が追いかける
その中心に居ながら、私は一人
どこか別のところからそれを見ているような
そんな感覚にとらわれていた
私は、この人達を殺しにここにきたわけじゃない
もう少しで、敵の増援がここに来るだろう
その人達に、殺されるのが私の望み
「兄様、姉様。」
頭に浮かぶのは、最愛の家族の姿
こんな、出来の悪い私を、愛してくれた大切な人
私が傷つけた、傷つけてしまった
だから、私は償わないと
私は昔から、あまり賢い子供ではなかった
そして、今も
すぅ、と
静かに目を伏せれば、瞼の裏にはそれまでの日々が静かに流れ出す
まだ、敵の増援は来ないようだ
なら、最後に思い出そう
私の、幸せだった、鮮やかな思い出を
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作者名：木霊 | 作成日時：2018年10月23日 18時
