回想 4 ページ6
Aside
「いやぁ、今日はありがとう。お陰で助かったよ、敦君!」
うずまきでパフェをつつきながら、目の前の敦君にお礼を言う
スカートなんて滅多に選ばないから、自分一人だけで選んでいたら。きっと似合わないものを選んでしまっていたに違いない
「でも、意外だったなぁ。」
「なにが?」
ふと思った事が、思わず口に出ていたようで
敦君に、不思議な顔をされてしまった
「いや、あのね?敦君って、私達が適当に選んで来た服を正装だと思ってたり。切られた髪が変だった事に気付かなかったり、してたでしょ?」
敦君は悩む事なく頷く
だから私も、正直に思ったことを話した
「だから、服選ぶセンスとか無いんじゃないかなって。ずっと思ってた。なんか、色々センスおかしそうだよなぁ。って」
「ぅぐっ。」
なんだろう
私の喋った言葉が矢になって敦君に刺さる幻覚が見える
「でも杞憂だったね!あんなに可愛いスカート見つけてくれたんだもん。」
「あは、は。気に入ってくれたなら何よりかなぁ。はは…」
うーん、これはまた言葉選び間違えたかなぁ……
「お前は思った事をズバズバ言い過ぎだ。」って兄さんによく怒られるのに…駄目だなぁ
「ふぅ……なんかごめんね敦君。」
「え?あ、いやいや。いいよ!あ、あのさ…」
「何?」
敦君は少し悩んでから、思い切ったように話し出す
「今度、鏡花ちゃんとかも出掛けさせてあげたいんだけど…いい店を紹介してくれないかな?」
そんな事か、それで今回のお礼ができるなら。軽いもんだよね!
「いいよ!武装探偵社の探偵見習いの実力見せてあげるよ!楽しみにしててね!」
やる気入るな〜思わず声も弾むよ
学校は当然好きだけど、硬くないありのままの私でいられる。こんな時間もやっぱり私、大好きだな
さて、
今度はトップスを探さないと
服は女の鎧だと誰かが言っていたから…
似合う服に身を包んだら
いつもよりも、素直になって
この想いも、伝えられるのかな…
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作者名:木霊 | 作成日時:2018年9月16日 18時