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恋する惑星 _ybhk ページ21

【真昼の月】【漸近線】のつづき、yb side.


_side yb



ひかるから珍しく飲みに誘ってきたかと思えば、
まだ飲み足りないと言うから家に連れてきた。

酒とつまみを用意しながら、
ソファの背から覗く金髪を眺める。


そろそろ誘ってくるだろうなとは思っていた。
ひかるは分かりやすいから。


最近もう同じことを考えるのに疲れたから、
色んな人から誘いがあれば、それに全て乗っていた。
遊んでると言われれば反論はない。

そしたらそれにひかるがやけに突っかかってくるから、
その意味を考えてしまう自分にも辟易として、
また飲みに出かける。そんな毎日だった。


ローテーブルにビールと皿を置く。


「ありがと」

「ひかるはほんとよく飲むよな」

「…やぶは最近飲み過ぎだよ」


誰のせいだよ。


「乾杯」


棘のある言葉はスルーして、
ひかるのグラスにコチンと缶をぶつけ、そのまま煽る。
けどひかるはじっと、グラスを見つめ手も伸ばさない。


「…程々にしたら?」

「程々って?」

「…」


自分から言い出したのに、
ひかるはグラスを見つめたまんま黙り込んでしまった。


「ひかるの言う程々って、何?」

「…」


待てば良いのに、もう待てない。


 

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作者名:ponpoco | 作成日時:2021年3月22日 23時

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