好きすぎて狂ってる ページ47
「チャンミン...
私は大丈夫だよ、気にしてないから」
それを聞いてようやく安心したのか
アイツは抱き締めている腕を緩め私を見つめた
「本当ですか...？」
「本当だよ」
アイツが小さくため息を零した
「チャンミンこそ...大丈夫なの？」
自分の事を悪く言ってる人がいるなんて
イヤだよね
「...何がですか？悪口の事ですか？」
「うん...」
「その事なら気にしてません」
え？気にしてない？
「どうして？」
「Aさんさえ僕の事をわかっていてくれれば、他の人にどう思われようが僕は構いません」
チャンミン...
「そっか...」
よかった
Aさんさえ...か
「ふふっ(笑)」
嬉しいな
「また、そんな顔をして...
そんな風に笑わないで下さい！」
無理だよ、嬉しいんだから
「ん？どうしたの？そんな恐い顔して」
「自分にムカついてます」
「自分に？どうして？」
「今日僕が正気じゃいられない...
そう言ったの覚えてますか？」
「覚えてるよ」
「僕はAさんの事となると
本当に正気じゃいられないんです」
「それのどこが腹立つの？」
全然意味がわからない
「僕のせいでAさんがイヤな思いをしたと知って...確かに僕は自分の事を情けなく思いました。でもそれ以上に、正直嬉しくて堪らなかった。Aさんが僕を庇って言い返してくれたから...自分でもどうしようもないヤツだと思うけど、そんな自分に腹が立つけど、止められない」
「チャンミン...」
「今だってAさんの笑顔を見たら...
僕は反省しなきゃいけないのにAさんを抱きたくて堪らないんです。そんな自分にすごく腹が立つ。Aさんの事となると正気じゃいられない自分に腹が立って仕方ないんです」
そう言うとアイツは
パジャマのズボンを両手で握り締め
俯いてしまった
そんなに強く握ったら...
手の色、変わっちゃってるじゃん
私はそっと自分の手をアイツの手に重ねた
「おかしいんです僕は...
Aさんが好きすぎて狂ってる」
眉毛を下げた
今にも泣きそうなアイツの顔
「ねぇチャンミン。
誕生日の時にも言ったけど、チャンミンがおかしいなら私もおかしい。だって私はそんなチャンミンを愛してるから。大丈夫...ありのままのチャンミンが好きだよ？」
「...ッA」
私の言葉に、更に眉毛を下げたアイツは
力いっぱい私を抱き寄せた
少し苦しい腕の中
「愛してる...」
震えるアイツの声が
聞こえてきた
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作者名：ami
| 作成日時：2013年7月19日 13時
