私と一緒に？ ページ40
休憩が終わりロビーに出ると
「すみません、写真いいですか？」
イケメンのお客さんに声を掛けられた
「はい、どちらでお撮りしましょうか？(笑)」
当然、笑顔でカメラを受け取ろうとしたら
「違います
あなたと一緒に撮りたいんです」
そんな事を言われた
...え？私と一緒に？
少しびっくりした
ドアマンをやっていた頃は
燕尾服のような制服に
女性のドアマンという事もあって
写真を一緒にとお願いされた事もあったけど
ベルガールをやっていて頼まれたのは
初めてだったから...
「さっきから笑顔がステキな方だなぁと思ってたんです...(笑)」
イヤイヤ...
あなたのその照れ笑いの方が十分ステキですよ
「恐れ入ります。もちろん私でよろしければ(笑)どこでお撮りしますか？」
「じゃあ、あそこでいいですか？」
彼がロビーの景色のいい場所を指差した
「はい(笑)」
誰かにシャッター押してもらわないと...
「私がお撮りしますよ(笑)」
すると、すかさず宮本さんが
爽やかな笑顔で現れた
流石宮本さん、よく見てるな
「はい、ではお撮りしますよ(笑)
ハイポーズ」
カシャッ！
「念の為もう一枚お撮りしますね」
そう言われて改めてにっこり微笑んで
イケメンのお客さんとピッタリ並んでいると
宮本さんの後をスゴイ顔したアイツが横切った
お客さんのアテンダントの後だったらしく
ガラガラと荷物用のカートを押している
「ハイポーズ！」
カシャッ！
笑顔で写真を撮り終え
「お気を付けて行ってらっしゃいませ(笑)」
これから観光に行くと話すお客さんを見送った
そして...
さっきから痛い程感じる視線の方へ
ゆっくり振り返ると
案の定、あり得ないくらいの拗ね顔で
こっちを見ているアイツがいた
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作者名：ami
| 作成日時：2013年7月19日 13時
