ディスタンス10 ページ10
「はぁ...」
目の前で項垂れるように俯いていたコータ君
「...でも、もうやめるよ」
そう言って顔を上げた
「え...」
「さっきも、アイツと一緒にいただろ？」
見てたんだ...
「なんかさ
こんな事言いたくないけど...負けたわ」
「え？」
負けた？
「だってアイツ、原川の事すごい優しい顔して見つめちゃってさ...原川も、こんなとこまで通って本気だし、なんかもう無理だなって思い知らされた」
優しい顔って...
先生が？
ホントに...？
「だからもう、諦めるよ...」
「コータ君...」
...ずっと自信がなかった
先生の隣に
自分は違和感なく並べているかどうか
あの日見た、ピンヒールのパンプスを履いた女性が
あまりにお似合い過ぎて
どうやっても子供な私には無理だと
ずっと自信が持てなかった
でも...
先生が私を見つめてくれるのなら
三宅さんや加藤さん
そしてコータ君までそう言ってくれるのなら
そんな事気にしなくてもいいのかな
なんて、そんな風に思えた
「あ、いたいたお客様！
こちらブラックコーヒーです」
その時、カフェの店員が現れて
コータ君の目の前に
紙コップに入った熱々のコーヒーを置いた
「あ、そうだった...
淹れてくれてる途中で原川が目に入って...すみません」
「いえ、ありがとうございました(笑)」
「ふぅ...」
店員さんがいなくなると
早速コーヒーに口をつけたコータ君
「苦っ...」
一瞬で渋そうに顔をしかめた
「だってソレ...ブラックでしょ？」
「...っせーな！
飲んでみたかったんだよ///」
「え...」
"アイツが...飲んでるって言うから"
顔を赤くして
気まずそうにボソッと呟いたコータ君に
「クスッ...(笑)」
思わず笑ってしまった
「あー、苦っ！///
やっぱコーヒーはカフェラテだわ」
ブツブツと文句を言いながら
コーヒーを口にするコータ君を見ながら
「ふふっ...(笑)」
こんな飾らないところが好きだったな
なんて、今更になって気付いた
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ami(プロフ) - おちゃめさん» おちゃめさん、私のお話で気分が上がるなら作者として嬉しい限りです！ありがとうございます。なかなか更新出来ず申し訳ないです。シリーズ化、二人の設定などは妄想済みですので書かせて頂きたいなとは思っています。リクエスト嬉しかったです(*^^*) (2021年5月10日 22時) (
レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - りんさん» りんさん、お粗末様です(笑)こちらこそマイペース更新にも拘わらず、コメントまでありがとうございます。嬉しいです(*^^*) (2021年5月10日 22時) (レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - momoさん» momoさん、わかります、いくつになってもトキメキたいですよねぇ〜。永遠の20代！(笑)変わらずお付き合い頂き嬉しいです。ありがとうございます。 (2021年5月10日 22時) (レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - のこさん» のこさん、歯科医チャンミン！そうなんですよね...リアルの分まで裁きを受けさせたいのですが...←。納得のいく物が書けましたら更新しますね。いつもありがとうございます！ (2021年5月10日 22時) (レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - パープルライオンさん» パープルライオンさん、こちらこそ久しぶりにも拘わらずお付き合い頂き、コメントまでありがとうございます(*^^*) (2021年5月10日 22時) (レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ami
| 作成日時：2016年12月26日 23時
