ディスタンス11 ページ11
「もしもし...」
Aと別れ
向かった通路で出た電話は
「あ、チャンミン？」
みさきからだった
「うん、どうした？」
「今週末なんだけど、空いてる？
学会の後そっちに泊まろうと思って。
よかったらランチ、付き合って」
土曜日の学会には
俺も午後から休診にして出席するつもりでいた
だけどみさきの言う日曜は
できればAと過ごしたいと思っていた
そうでなくても
Aに誤解されるような事はしたくなかった
みさきとの関係を知られているだけに
「ごめん...無理」
「無理？何で？」
みさきが詮索してくるなんて珍しい
彼と、上手くいってないのか？
そんなみさきにこんな話酷だけど...
「実は俺、付き合ってる」
「え...もしかして、あの彼女と？」
「ん...」
「そっか...
上手くいったんだ。よかったわね」
"よかったわね"
その言葉に、嘘は感じられない
「でも...変わったわね」
「え？」
変わった？
「昔は例え付き合ってる相手がいても、会ってくれたじゃない？」
確かに昔は他に恋人と呼べる相手がいても
みさきとは会っていたし
その気になれば、抱く事さえあった
それだけみさきといると気が楽だったし
セッ クスの相性もよかった
でも...彼女は違う
Aだけは傷付けたくない
大切にしたいと
心からそう思う
それは彼女が純粋だから
という理由だけじゃなく
それだけ彼女の事が...
「...ッ」
Aを想い
振り返って見た光景に思わず息を呑んだ
「何？どうしたの？」
それに電話の向こうのみさきが
すかさず気付いた
何って...
そんなのこっちが聞きたい
何で、アイツがここにいる？
しかも...
Aは何であんなに楽しそうに笑ってるんだ
ギリッ...
堪らず拳を握り締めた
「チャンミン...？」
俺にはそんな顔、見せた事もない
一度だって...
見せた事などない
「...みさき？」
「なに？」
「日曜、やっぱり空けとくよ」
いい年してこんな子供じみたマネをして
心底自分に呆れるけど
「え...どうしたの？急に」
それだけ彼女の事が...
Aの事が、好きなんだ
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ami(プロフ) - おちゃめさん» おちゃめさん、私のお話で気分が上がるなら作者として嬉しい限りです！ありがとうございます。なかなか更新出来ず申し訳ないです。シリーズ化、二人の設定などは妄想済みですので書かせて頂きたいなとは思っています。リクエスト嬉しかったです(*^^*) (2021年5月10日 22時) (
レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - りんさん» りんさん、お粗末様です(笑)こちらこそマイペース更新にも拘わらず、コメントまでありがとうございます。嬉しいです(*^^*) (2021年5月10日 22時) (レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - momoさん» momoさん、わかります、いくつになってもトキメキたいですよねぇ〜。永遠の20代！(笑)変わらずお付き合い頂き嬉しいです。ありがとうございます。 (2021年5月10日 22時) (レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - のこさん» のこさん、歯科医チャンミン！そうなんですよね...リアルの分まで裁きを受けさせたいのですが...←。納得のいく物が書けましたら更新しますね。いつもありがとうございます！ (2021年5月10日 22時) (レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - パープルライオンさん» パープルライオンさん、こちらこそ久しぶりにも拘わらずお付き合い頂き、コメントまでありがとうございます(*^^*) (2021年5月10日 22時) (レス) id: 0ddc4682c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ami
| 作成日時：2016年12月26日 23時
