アイツに甘える5 ページ41
「ねぇ、Aさん」
「・・・・」
「僕、今日すごく嬉しかったんです」
え...
「Aさんが会いたいって言ってくれて
正直な気持ちを僕に伝えてくれて...」
言いながらアイツが
膝を掴んでいた私の両手をそっと握り締めた
「死ぬほど...嬉しかった」
チャンミン...
「だから今も、Aさんの思ってる事を正直に教えて欲しい」
アイツの声が、すごく優しい
「ホントは、イヤなんですよね？」
コクン...
私は素直に頷いた
次の瞬間
アイツがその腕でふわっと私を包んだ
「え...」
「嬉しい...」
抱き竦められた腕の中で聞こえるアイツの声は
「嬉しいよ...」
本当に...
本当に嬉しそうで
気付いたらアイツに気持ちを伝えていた
「どんなに...どんなにモデルさんが可愛いくても、心変わりなんてしちゃヤダよ？」
それを聞いてゆっくり体を離したアイツ
私の顔を両手で優しく包み
「うん...(笑)」
さっき改札で笑った時みたいに
眉毛を下げ
右目だけじゃなくて両目を細めて
心底幸せそうに笑った
「他には...？」
おでこを重ねて
甘い甘い囁き
「撮影中でも、私の事...
少しでいいから思い出してね」
「うん...(笑)」
微笑んだまま鼻と鼻をこすり合わせ
頷くアイツの顔は
やっぱり心底幸せそうで
きっと私達二人から、ピンク色のハートが
たくさん飛んでるんだろうなって
ちゅっ...
唇が優しく重なった瞬間
そう思った
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作者名：ami
| 作成日時：2014年3月21日 0時
