かわいいアイツ短編集2☆Changmin☆ (ページ23)

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休憩時間ページ23

「渡辺さん！おはようございますっ！」

早番で出勤した私

バックルームで休憩していると

遅番のシムが鬱陶しいくらい元気よく

出勤してきた

「おはよう」

ニコニコと笑いながら

目の前のソファに腰を下ろすシム

その様子だとAと仲直りしたみたいね

「渡辺さん、色々ありがとうございました」

やっぱりね

まぁ、朝Aからメールがあったんだけどね

「ステキなプレゼントをありがとう」って

それにしてもわかりやすいヤツ

昨日まで死にそうな顔してたのに

今日はほっぺまでツヤツヤ

「仲直りできたみたいね」

「はい！Aさんの正直な気持ちを聞く事ができたし、僕も自分の間違いにちゃんと気付く事ができました。ホントに渡辺さんには感謝してます。ありがとうございます！」

シムが深々と頭を下げた

「それならよかった。
より一層絆が深まったみたいね」

「はい...///」

昨夜の事でも思い出したのか

口元に手を当て

テレテレとはにかんでいる

・・・何なの一体

普通に女より可愛いとか

ムカつくんだけど

これじゃあ

あの人がシムを異常な程可愛がるわけだよ

「お疲れ～」

あっ、噂をすれば...

「おはようございますっ！」

木下さん

「おっ！何だシム。
ついに仲直りしたのか」

「はい！」

「そっか、よかったなぁ、お前～」

言いながら木下さんはシムの隣に腰を下ろし

シムの肩に腕を回した

よく見る光景

「ご心配お掛けしてすみませんでした」

「ホントだよ。死んだ魚みたいな目をされちゃ萌えなぃ・・・」

「ん？もえない？何が燃えないんですか？」

「いや、こっちの話だ」

シムよ...

そっちの「燃えない」じゃなくて

木下さんが言ってるのは

こっちの「萌えない」だと思うよ

この間も

「これを見ると
アイツを思い出すんだよなぁ...」なんて

バックルームにあったバンビのメモ帳を手に

呟いてたし

「まぁ、何はともあれ
お前が元気になってよかったよ」

「はい！ありがとうございます！」

あっ、そろそろ時間だ

面白いから

もっと二人の様子を見ていたかったけど

ガチャ...

「いらっしゃいませ(笑)」

私は燦々と光輝く眩しいロビーへと

出ていった