偶然か必然か【相澤消太】 (ページ44)

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彼氏さん？ページ44

(彼氏さん、一週間毎日お見舞い来てましたよ？)

・・・。

「ちっちがいます！！かかかかれしなんてそんな、そんな全然、、、。相澤さんがそう言ってました、、、？」

「あれ？違いました？彼女さんですか？って聞いた時、何も言わなかったけど、すごく優しい顔で微笑んでたから絶対そうだと思ったのに〜。」

もっと根掘り葉掘り聞きたかったのに、看護師さんんはちぇ〜っと言いながら病室から出ていった。

相澤さんが、毎日来てた、、、？優しい顔で微笑んでた、、、？なんで？え、？なんで？

舞い上がりそうな気持ちを必死に押し殺した。
だって私は、つい先日振られたばかりだから。
じゃあなんで？と自問自答を繰り返し頭を抱えていると、再びノックの音が部屋に響いた。

「は〜い、どうぞ〜」

そう答えると、元気よく扉が開かれて

「ももが〜〜〜〜〜、転んだ！！！！」

とお尻を突き出したルミリオンがいた。
ぽかん、としていると

「あれ、盛大に滑っちゃったみたいなんだよね！！」

と頭をぽりぽりと掻いていた。

「ルミリオン、、、。ごめんね。個性のこと、イレイザーから、聞いた。サーナイトアイのことも。あなたたちを守るためにみんなと別行動して、先に辿りついたのに。守ってあげられなかった。ごめん。」

ルミリオンは、いつものお調子者の顔から、少しだけ真剣な顔になった。

「ブラッド、あなたは僕たちを守ってくれたよ。だって、僕を見てよ、こんなに元気なんだよね！エリちゃんも！あそこで、ブラッドが来てくれなかったら、エリちゃんまで個性を失っていたかもしれない。あなたが来てくれたから、希望が残ったんだよ。あなたが守ってくれたんだ。サーだって、最後すごく優しそうに笑ってた。暗い顔してたら、サーのことだからきっと、夜中に祟りに来ると思うんだよね！だから、明るく行こうよ！ブラッド！あなたはいつも周りの人のことばかり心配して、自分のことなんて頭にないんだから。今はとにかく、安静に！だって！医学生だからそんなことわかってる！って顔してるんだよね！！ははは！！じゃあ僕はもう行くよ！」

そう言って嵐のように病室から出ていった。
はぁ。後輩にまで、気をつかわせてしまったなぁ。
病室が静かになったことで、なんだか一気に眠たくなり、眠気に身を委ねた。

次の日、私の病室には見知った顔とともに意外なお客さんが来ていた。