猛暑の日 ページ1
だるい。お腹が痛い。気持ち悪い。頭がぐるぐるする。最悪だ。
毎月くるこの苦しみだけは慣れる事はなく、女として生まれたことが毎度嫌になる。
人によって辛さは異なるが、私は超絶重たい生理痛の持ち主である。
その主な原因は、個性である。私の個性は【操血】自分の血液を自由に操ることができる。指先などから血を出して細かく操る事も可能だが、体の一部を血液化させることもできる。そのため、刃物で刺されたり殴られたりした場合でも、血液化させればノーダメージ。一見万能な個性な様に見えるが、使いすぎると貧血で体は丸一日は動かないし、普段血液を操っているからなのか、生理の時は通常の倍以上は苦しい。
せめて男であれば使いすぎに注意していれば万能個性だったのに。。。
そんなことを思いながら一歩一歩といつも通りの通学路を歩く。私は今、医療系大学に通っている。高校時代は特になりたいものは決まっておらず、ただ何となくかっこいいからと言う理由で士傑高校のヒーロー科に入学して卒業する頃には免許も取得した。しかし、高校で活動しているときに怪我をするたびに治療をして私を助けてくれていたのはお医者さんで、みんなの憧れであるヒーローでさえも救ってしまうのがお医者さんだ。そんな姿に私は憧れ、現在は医者の卵をしている。
医療系は一日授業に出なかっただけで遅れがひどい。ついていけなくなる。
だから、生理痛如きで、いや、たとえ熱が出たとしても休む事は私にはできない。
気合いだけで歩いている。
しかし、八月、猛暑、朝から何も食べれていない。さまざまなマイナス要素が少しずつ蓄積されて限界を迎えた。
(あ、やばい、これはたおれ、、、)
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作者名：ponchan | 作成日時：2023年4月26日 22時
