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嘘か、本当か、 ページ37




A「長々と話したせいでなんの話してたかわからなくなっちゃったな。」

遊真「……。」



A「遊真?」


いつもなら「ふむ。」やら「うむ。」やらとりあえず返答を返してくれるのにと

疑問に思うと




遊真「結局Aはソイツを殺したいから死なないってこと?」




ドクン


真っ直ぐに私の目を見つめる赤い瞳

目を逸らさずに深呼吸をひとつすると自然と口が動き出す



A「うん。そう。」


遊真「……ソイツを殺したら死ぬの?」


A「………わからない。」


遊真「…」


A「今、私が死にたいのはほんと。死ねたらきっと楽だろうって…そう思ってるから。」

A「でも、あの子をおいて死ねないし、何よりアイツが生きてるのに私が先に死ぬなんてこれじゃあ…………えーと、なんて言えばいいかわからないけど、……」


遊真「悔しい?」


A「………そうね。うん。きっと私悔しいんだ。」


A「アイツのせいで母さんも父さんも死んだのに私までアイツの影響で死ぬなんて…

そんなのクソくらえとも思ってる」



遊真「……」


……






遊真said




Aの言葉はいつも、嘘か本当か分かりにくい

はっきりと嘘だとも、本当だとも言えない


本音も建前も全部全部入り混じって

複雑になっている



本人はただ普通に喋ってるつもりでも

本音で喋ってるつもりでも


無意識的に建前が入った言葉になっている…


それがきっとAの癖なんだろう。



A「死にたいけど死ねない…」

遊真(今のが本当なのはやはり寂しいな)




……






結局あの後Aは自分の部屋に戻ってしまい

また1人屋上で空を見ながら時間を潰す



遊真「……生きたいって思えるようにしてやりたいな。」



玉狛のみんなはAが思ってる以上にAを心配している

Aがいつも心のどこかで「死ねたらいいのに」って思ってることを察してる



弟のお見舞いに行く時も

家族の墓参りに行く時も


いつもいつも先輩達やボスは決まってAを心配そうに見つめる


今日、Aが帰って来なかったら…

今日、死んでしまったら…


不安で心配で、でも、

Aは自分のことを話さないから踏み込めないし

A自身が踏み込ませない。





最初、玉狛支部から入隊したばかりの俺たちは

先輩達のどことなく不思議なAへの態度に疑問を持って聞いたことがある


遊真「Aと先輩達仲悪いの?」

修「ちょっ!空閑!いきなり失礼だろ!」

千佳「そっそうだよ!遊真くん!」

線引き→←でも、断る



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蚊帳 - 気長に抗酸化待っています! (2022年9月15日 21時) (レス) id: e110b29402 (このIDを非表示/違反報告)
みなか - 面白いです!更新楽しみにしてます! (2022年6月8日 22時) (レス) id: 8f3f0cf387 (このIDを非表示/違反報告)
巫都 - 続き待ってます! (2021年12月28日 12時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 他作品に失礼します。ホリミヤの「うるさい。あとやかましい。」の作品の方はもう更新されないのですか? (2021年10月28日 18時) (レス) id: becaa0688f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ruu | 作成日時:2021年9月20日 15時

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