死ねない理由 ページ35
…
A「私の家が火事になったのは偶然じゃなかった」
遊真「……誰かにわざとやられたってこと?」
A「…うん。というか、証拠隠滅のために家を燃やしたんだよ」
遊真「しょうこいんめつ…???」
…
…
そう、あの日の火事は
事故じゃなかった。
母さんと父さんの遺体は焼け焦げていたけど、それでもはっきりとわかるほど2人の体に残っていた刺し傷
何度も何度も刺されたのだろう
あまりにも多すぎる傷の量
2人の死因は刺し傷による出血多量だった…
…
…
遊真「誰かに殺された?」
A「うん」
遊真「……ソイツは今どうしてるの?」
A「捕まったよ。警察に」
遊真「けいさつ?」
A「…犯罪者とか、まぁ悪いことをしたやつを捕まえる人達のこと」
遊真「ふむ。なるほど。」
A「アイツ…後2年で釈放されるの」
遊真「しゃくほう???」
A「遊真には難しい言葉ばっかりだね。ごめんね。釈放って言うのは警察から解放されて普通に暮らせるようになること」
遊真「なんで?人殺しに人の家まで燃やして…そんなすぐに解放されるの?」
A「…アイツが14歳そこらのガキだったからよ。」
Aの表情は一気に曇り握り拳にさらに力が入る
だが、遊真からすればその理由は納得できないものだったのだろう
遊真「関係あるのか?」
A「この国はね、基本的に平和なの。戦争なんて長いことしてないし犯罪だって他国やネイバーフットに比べればめちゃくちゃ少ない。」
遊真「たしかにな」
A「だからなのか知らないけどまだ若い…未成年って言われてる層の子供達は犯罪を犯しても普通の人より軽めになる」
遊真「みせいねん…??またわからん言葉だ…」
A「0歳から19歳ぐらいまでのいわゆる子供のことだね。」
遊真「ほう」
遊真「この国は平和な分犯罪者とかの扱いが軽いんだな」
A「そうだね、死罪になる人は滅多にいないよ」
遊真「ネイバーフットならすぐに殺されるのに」
A「でも、この国にクズがいない訳じゃない。」
遊真「…」
A「この国にだって、人殺しを良しとするクソ野郎がいる。簡単に人を手にかける…犯罪者。そうゆう奴らはネイバーだろうと人間だろうと関係ない。クズはクズだ。」
遊真「Aはソイツを殺したいのか?」
A「………。」
遊真の質問はこれまでの話を吹っ飛ばし、Aが最終的にどうしたいかという核心をついてきた
Aがその質問に答える前に遊真は
遊真「手伝おうか?」
A「…??……え?」
そう、言った
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蚊帳 - 気長に抗酸化待っています! (2022年9月15日 21時) (レス) id: e110b29402 (このIDを非表示/違反報告)
みなか - 面白いです!更新楽しみにしてます! (2022年6月8日 22時) (レス) id: 8f3f0cf387 (このIDを非表示/違反報告)
巫都 - 続き待ってます! (2021年12月28日 12時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 他作品に失礼します。ホリミヤの「うるさい。あとやかましい。」の作品の方はもう更新されないのですか? (2021年10月28日 18時) (レス) id: becaa0688f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ruu | 作成日時:2021年9月20日 15時