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無力な自分 ページ28




ザザザザ

ザザザザザザ



今でも昨日のことのように思い出せる。

あの日。



私が掴んだ手を振り払って、走って業火の中へ突っ込む弟の、

蓮の、




後ろ姿


手を離してしまったことを私は今でも後悔している…






その後、炎が消えるまで身体が動かなくて

脚に力が入らなくて、


でも、子供ながらにわかっていた。

わたしには無理だと。


助けることなどできないと。




だから、

縋りついた。


レスキューの人に泣き叫びながら弟と母と父を助けてと、やっと動いた体で縋りついて頼み込んだ。


……








A「私が…やらなきゃ。」


あの日の自分を…誰よりも私が……

恨んでいる…


何も出来ず無力に泣くだけの自分がどうしても許せなかった。

こんな自分が生きているのが…許せなかった。







自分の荒くか細い呼吸を落ち着かせ、三雲の体の出血部分を押さえて、縛り、止血する

すると、

三雲くんがゆっくりと口を開く


三雲「うっ…鶯……ち…かを……たの…む。」

A「三雲くん……」





A「うん。まかせて。」


そのまま意識が保てなくなっていく三雲くん




バタバタと、

米屋先輩と夏目さんがこっちに来る



夏目「メガネ先輩!」

米屋「こりゃやべぇな、血ですぎだろ。」


A「米屋先輩。夏目さん。止血はしました、あとは医務室までお願いします。」


Aは震える脚で立ち上がり、そのまま

三雲くんに言われた場所へ向かうが


カクン


と、そのまま尻もちをつく



夏目「鶯先輩!」

A「だい…じょうぶ…だから…」


行かなきゃ…

千佳ちゃんを…


じゃないと、

レプリカも三雲くんも……


夏目「やっぱ、一緒に!」

A「夏目さんは医務室まで米屋先輩と三雲くんを運んで。」

夏目「でも!そんなフラフラじゃないっすか!」

A「ちょっとトリオン使いすぎで疲労が溜まってるだけだから。」

米屋「まじで大丈夫なのか?」


地面に手をつきまたフラフラと立ち上がるA


A「それよりはやく、三雲くんを。」

夏目「でっ…でも…」




A「じゃあ、……」


フラッ

と、また体が傾き倒れていくA


米屋「鶯!」

夏目「鶯先輩!」





タッタッ


遊真「俺が一緒に探しに行くよ。」



ガシッ


そこに遊真が現れ、Aの肩を抱き安定させる


夏目「おチビ先輩!」

米屋「……おう。じゃ、任せたぞ。」


遊真「うむ。」

A「ゆっ…遊真?」


………


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蚊帳 - 気長に抗酸化待っています! (2022年9月15日 21時) (レス) id: e110b29402 (このIDを非表示/違反報告)
みなか - 面白いです!更新楽しみにしてます! (2022年6月8日 22時) (レス) id: 8f3f0cf387 (このIDを非表示/違反報告)
巫都 - 続き待ってます! (2021年12月28日 12時) (レス) id: b5eb63bfb4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 他作品に失礼します。ホリミヤの「うるさい。あとやかましい。」の作品の方はもう更新されないのですか? (2021年10月28日 18時) (レス) id: becaa0688f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ruu | 作成日時:2021年9月20日 15時

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