醜い私とその他もろもろII

嵐山さんじゃなくて？ ページ14

…

ブーーーーー

10本勝負 開始


…


A「私ね、負けず嫌いなの。」


緑川「……」

A「だから…自分より弱い相手に煽られるの…大っ嫌い」


と、喋りながらも
緑川の首を切り落とすA


緑川「！？」(この人…はやい！！！)


……

…


米屋「おー……相変わらず速いなぁ〜」


今の本数は5対0
Aは圧倒的なスピードで緑川のスコーピオンを避け、孤月で素早く首を落とす

…

…


緑川「やっぱり、迅さんの弟子なんだね」

A「……10本勝負だろうと、5本勝負だろうと、1本でも取られたくない」

緑川「………」

A「……油断なんかしてなくても私は緑川に負けないよ」

緑川「！？」

A「おしゃべりはここまで……いくよ」

緑川「……ハイ！」


……

…


ブーーーーー

10本勝負 10対0 勝者 鶯

…

ウィーン


緑川「まっ負けたー！！」

A(スッキリした…)

緑川「うぐっち先輩速いね！俺十分速いつもりだったのに！」

A「……緑川は速いよ。十分。」

緑川「うぐっち先輩に言われてもなぁ…」

A「最後の方は私と同じくらい速かったじゃない。機動力ってのはね、思考する時間が速ければ速いほど動きも速くなる。…ようは慣れよ。経験、実績、……積み重ねれば誰だってこれくらいできる

緑川なんて、まだまだ時間があるし、何より体が小さい分私より速くなるわよ」


緑川「俺時間が経っても小さいままなの？！」

A「あっ確かに、じゃあ時間が経てば経つほど機動力なくなるかも…」

緑川「複雑……これじゃあいつまで経ってもうぐっち先輩に勝てないよ！！！」

A「どんまい」


……

…



…




A「………」


ザワザワザワザワ

Aのクラスを覗く学校の生徒達
窓際の席で頬杖をつきながら無視を決め込むA


あれから昼の休憩時間はいつもこんな感じだ



「あの……鶯さん！」


A「なに？」


「サッサインください！」

A「さっサイン？私の？嵐山さんとかのじゃなくて？」


「えっ？…あっ…嵐山さんにサインもらえるの？」


A「…えっごめんもらえるほどの仲ではない。」

「……ぷっ…なにそれ！はははっ！やっぱり鶯さんって変な人だね！」

A「？」



確か、彼女はイレギュラーゲートの時、Aにいの一番にお礼を言った子だ


A「…あなたこそ変」

「えっ？」

A「私に普通に喋りかけるし」

「だって、かっこよかったし！あの時の鶯さん！」

A「わ、私が？嵐山さんじゃなくて？」

「だっだからなんですぐ嵐山さんになるの？！」

胸が熱い→←お役御免じゃない？？

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