婚約者から愛される方法【五条悟】

目 ページ19

貴方「悟くん」




波乱万丈な日々を過ごしてる私達にも偶に兆しが見える時もある。




悟「なに？」





この優しい目をする時。




悟「A」




名前をしっかり呼んでくれる。
オマエとかねぇとかじゃなくて、呼んでくれる。


その瞬間愛おしさと虚しさが胸に広がる。




悟「何ってば」



貴方「あ…うん、明日から私神社に1週間泊まることになったから」



別の人の家に行かないでよ…って言わなきゃ。




貴方「あのさ…」




悟「うん」




貴方「行かないで、ここに居て」




悟「いや…俺にも仕事あるし」



貴方「仕事は行っていいよ！
そうじゃなくて…」




悟くんは腹を抱えて笑う。




悟「ホント…硝子がいないと駄目だねオマエ」



貴方「え？」



悟「他の女のところに行くなくらい、自然に言えよ」



貴方「…だって」




今まで言ったことなかったし。
言おうとも思ってなかったから。
躊躇ってしまう。





貴方「止める権利…ないし」




悟「あるだろ、婚約者なんだから」




貴方「それ悟くんが言いますか！」




悟「言うだろ、オマエが言わないんだから」





悟くんが前より少しだけ、




悟「いつまで遠慮してるわけ」




優しくなったのは気のせいじゃなさそう。

体感→←硝子side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す