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「__今日から二年ろ組に転入することになりました、AAです。お願いします」





パラパラと起きる拍手に、頭を下げて、指定された席へと座る。

教師はこれから会議だと言って、教室を出ていった。一気に室内の緊張が解ける。





「俺、竹谷八左ヱ門。よろしくな」


「よろしく」





隣の席になった竹谷八左ヱ門が、手を差し出した。……何?


首を傾げると、彼は眉を下げた。





「……握手。仲良しの印に……」


「あ、そういうこと。よろしく、竹谷」





竹谷は頬を染めて、はにかんだ。



 

「にしても、見た目からして女の子かと思ったよ」





勢いよく首を横に振って、否定する私に彼は『わかってるよ』と笑った。





「変な冗談は寄してよ」





たまごと言っても、察する能力が高いのか、胸はドキドキしっぱなしだ。


 私は1年前のあの日以来。彼の隣に立てるよう、忍びの事について学びたいと思った。彼を探して、もっと近づいて。どうせ将来は顔もよくわからないような男と結婚するのだから、最後くらい夢を見させて欲しいと、両親に頼んで入った。

それは条件付きで、4年生になるまで女だとバレないことだった。私は女子にしては背の高い方だったし、今でも隣に立つ八左ヱ門より2寸ほど高い。

まぁ、4年生になるまでにはバレることはないだろう。油断は禁物だけれど。



 一通りの授業を終えて、夕食を食べるために食堂へ向かう。お腹が空いて仕方がない。





「ここのご飯、めっちゃ上手いんだよ。俺は……A定食にしようかな」


「じゃあ、僕もそれで」






定食を受け取り、ふたりで向かい合って座る。さぁ、食べようとしていた時、





「あっ、雷蔵達!こっち来いよ」





同じ色の装束を来た、少年がこちらへと向かってきた。不破雷蔵と鉢屋三郎。ろ組の生徒だ。……そして、その後ろには私が恋焦がれていた、少年がいた。





「A、雷蔵と三郎はわかるよな?」


「え、あ、うん」





まさか、こんなに早く出会うとは。はくはくと口を動かして、必死に息を吸う。





「んで、この2人がい組の、久々知兵助と尾浜勘右衛門だ」





そう……、あなたは『久々知兵助』という名前なのね。





「AAです。よろしく」





彼に貰った手拭いを入れている胸に手を当てる。


気づいて欲しいけど、気づかなくていい。

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ポロ(プロフ) - 忍たまファンさん» ありがとうございます! (2022年9月10日 21時) (レス) id: 1dd39356a5 (このIDを非表示/違反報告)
忍たまファン - 続き頑張ってください!! 応援しています!! (2022年9月9日 18時) (レス) @page3 id: 46824efb5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ポロ | 作成日時:2022年9月6日 10時

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