【ポケモン】トライアングル・２（仮題） (ページ3)

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(カルネさんの最強のパートナー、サーナイト。テレビや雑誌で見たことあるけどすごく綺麗だな…)
美しいカルネにぴったりの美しいポケモンだ。もちろんただ美しいだけではない。チャンピオンのポケモンなのだ、高い実力を持っている。

「―――あ」

Aとボーマンダの目がサーナイトに釘付けになっていると、カルネが声を上げた。

「やだ、私ったら。そういえばまだあなたの名前を聞いてなかったわ。あなた、お名前は？」

「Aと言います」

「そう。Aちゃん、よろしくね。
使用ポケモンは一体。どちらかのポケモンが戦闘不能になったら試合終了ということでいいかしら」

「はい。よろしくお願いします」

Aは深々と頭を下げると、カルネとサーナイトを見つめる。ボーマンダも挑むような目を相手に向けた。

「ボーマンダ、全力でいくよ」

「ギャウ」

「ピチュ～！」

ピチューはフィールド横にあるベンチの上で飛び跳ね、Aとボーマンダに「頑張れ！」と応援している。
(相手はエスパーとフェアリータイプ。ドラゴンタイプの技は無効化するからドラゴンクローは使えないな。残り三つの技で何とかするしかない。勝てなくても一撃は与えてみせる！)
最初から諦めるのは良くないとわかっているが、いくらなんでもチャンピオンに勝てるとは思っていない。それが現実だ。だが何もできずに負けるつもりはさらさらない。
強い意志を持った瞳で鋭い視線を向けてくるAにカルネはくすりと微笑んだ。

「それでは始めましょう。お先にどうぞ」

「ありがとうございます。ボーマンダ、かえんほうしゃ！」

ボーマンダが大きく口を開き巨大な炎が噴き出され、サーナイトに向かってゆく。カルネはパチンと左目でウインクをするとサーナイトは左に高速移動した。

「ボーマンダ飛んで！上からかえんほうしゃ！」

カルネの無言の指示とそれを理解したサーナイトとの絆と、サーナイトのあまりの素早い交わしぶりにAは映像で見た以上に素早く見え驚きながらも指示をする。簡単に攻撃を当てられるわけないのはわかっている。エリートトレーナーのポケモンでさえもカルネのポケモンに攻撃を避けられ続け、一撃で倒されてしまうのだから。

ボーマンダは飛び上がり、上空からかえんほうしゃを放つ。またもカルネのウインクでサーナイトは交わし、ボーマンダはかえんほうしゃでサーナイトを追いかけるがまったく当たらない。