【ポケモン】トライアングル・２（仮題） (ページ2)

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カルネはふっと小さく口元に笑みを浮かべると振り返る。

「ね、良かったら私のポケモンとこの子でポケモンバトルしない？」

「えっ！？」

突然の提案にAは思わず驚きの声を上げた。
信じられない。あのカロスチャンピオンが、バトルを申し出たのだ！

「この子、私とバトルをしたいって顔してるわ。ね、そうじゃない？」

ボーマンダは頷いた。最強を目指しているボーマンダにとってチャンピオンのカルネと彼女のポケモンは憧れであり、いつか倒したいと思うライバルである。チャンピオンとバトルをするチャンスなど滅多にないのでボーマンダはぜひバトルしたいのだろう。
だが、Aは迷った。はっきり言って今の自分とボーマンダのレベルではチャンピオンに到底敵わない。負けることはわかりきっている。憧れのチャンピオンに無様な姿を見せることになる、と思うと躊躇ってしまう。

「ギャウ！」

するとボーマンダが吠えた。Aはハッとしてボーマンダを見るとこちらをじっと見つめている。
ボーマンダはAの弱気な心を見抜いたのだ。しっかりしろ、せっかくのチャンスだぞ。と訴えている。

(ありがとボーマンダ…。こんなチャンスきっと二度とない。チャンピオンとのバトルは絶対私達の良い経験になる！)

最強になる為の最高の経験になる。
Aは決意してぐっと手を握りしめると、緊張した様子で話し出す。

「…チャンピオンからバトルに誘って下さるなんて光栄です。むしろ私からお願いしたいです。ぜひ私達とバトルをしてください。お願いします！」

「もちろん。ガレットのお礼のこともあるからぜひお相手させていただくわ」

さっそく二人は公園に併設されているバトルフィールドに移動し、トレーナーサークルの中に立つ。カルネはモンスターボールを取り出し放り投げた。音を立てて出てきたのはほうようポケモン・サーナイトである。

「この子が私のパートナー、サーナイトよ」

Aは図鑑を出してサーナイトに向けた。

『サーナイト。ほうようポケモン。ラルトスの最終進化形。未来を予知する力を持つ。トレーナーを守る時に最大パワーを発揮する』

サーナイトの3Dホログラムが表示され音声が流れる。サーナイトは人間に近い姿をしていて、頭部に緑の髪のような物があり、下半身がロングスカートの様なもので覆われている。胸部に胸から背中を貫通する特徴的な赤い器官があった。