第６話 ページ8
「はー、酷い目にあった。…で、せんせー。ちゃんと説明してくれますよね？ぶっちゃけ何で合格したのか、俺たちわかってないですもん」
Aの足から解放されたルガは、Aに詰め寄る。何も言わないが、モモとカナギも同意見のようだ。視線がAに向いている。
『…言っただろう。俺は弱い部下はいらない、と。だからお前たちは合格したんだ』
「ち、ちょっと待ってください。私たちは強さを示す事は出来ていません。先生に捕まりましたし…。ルガを助ける事すら、出来ませんでした」
カナギはAに言った。だが、Aは首を振る。
『別に俺は、力が強い奴が欲しい訳じゃないし、そこを評価した訳でもない。…そもそも、この試験は出来レースだ。お前たちが俺から、逃げられる訳がないだろう』
ーー俺が見ていたのは、お前たちの言動だ。
「言動…？」
『ああ。…お前たちの前にも、何班か品定めをさせてもらったが、俺の期待に応えられたのは、お前たちだけだった』
そう言ってAはルガに視線を向ける。
『ルガ。俺に捕まった時、お前は二人に言ったな？"逃げろ"と』
「んー？ああ、言ったなぁ。だってそうでも言わなきゃ全滅するっしょ」
『…そして。モモ、カナギ。お前たちはその言葉に従って、ルガを置いて逃げた』
「…そんな事、したくはなかったけどな。他でもない、こいつがそれを望んだんだ」
「最後のお願いくらい、叶えてあげたいですからね。たとえそれが、あんな願いでも」
二人はその時の事を思い出したのか、暗い表情になり、少し俯いた。
だが、それとは裏腹に、Aの口角はゆっくりと上がっていく。
『そう。それが俺の望む答えだった。…他の奴らは、仲間を助けようとして俺に捕まったり、逆に捕まった奴は仲間に助けを求めたりする、頭の弱い奴ばかりだった』
「…それって、いけない事なのかよ」
Aのその言葉を聞いた瞬間、ルガの声が低くなった。不機嫌なオーラが、彼を包む。
だが、Aは物ともせずに続ける。
『ああ、いけない事だな。…相手の方が遥かに強いのに、戦いを挑んでどうする。逃げられる仲間を引き止めてどうする。…そんなのは、全員死ぬだけだ。今回は試験だから殺しはしなかったが、現実は、そんなに甘くない』
「…言いたい事はわかるけどさぁー、…それでも、俺は仲間とか友達に、傷付いて欲しくないッスよ…」
『…そう思うのなら…ーーっ！』
突然、Aは話を切り上げると、素早くその場から飛び退いた。
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花璋(プロフ) - 更新お待ちしてます！ (2019年12月11日 21時) (
レス) id: 16d4e71997 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 黒輝 - ポケモンをあんまり知らない僕でもすごく見ていて楽しい！続き楽しみにしています！身体をお大事に...まあ大事にって言っても変わらないけど、あはは まあ頑張ってください！(`･ ω･´)ゞﾋﾞｼｯ!! (2018年9月1日 4時) (レス) id: 9616d08dd2 (このIDを非表示/違反報告)
鯉天 - 凄く面白いです！更新頑張ってください！！！ (2018年2月18日 18時) (レス) id: 4001538cd3 (このIDを非表示/違反報告)
ほろろ(プロフ) - ポケモン×NARUTOなんて…更新頑張ってください！ (2017年7月17日 15時) (レス) id: 61132168c1 (このIDを非表示/違反報告)
とけるチーズ - とても面白いです！更新期待しています！ (2017年5月20日 1時) (レス) id: 601f4b58b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白蛇 | 作成日時：2016年7月4日 23時
