第１０話 ページ12
ナルトたちと別れてからわずか二時間後。Aは砂隠れの里に到着していた。
しかし、我愛羅を連れ去った暁とやらの姿は見られない。
…だが、Aには関係なかった。
『…爆発物を使った事が、仇となったな』
スン…とAは鼻を動かし、空気中の匂いを〈かぎわける〉。
そしてーー
『…見つけた』
独特な、火薬の匂い。里の近くで随分と沢山爆発させたようだ。
こびりついたその匂いは、確かに暁の居場所をAに示してくれた。
『ムクホーク、そのまま真っ直ぐ東だ。行くぞ』
《ピョオオッ！》
Aの指示に、ムクホークは大きな鳴き声を発すると、目にも留まらぬスピードで空を駆けた。
・
「遅いぞ。サソリの旦那…うん」
「そうカリカリすんな。お前のノルマの一尾は確保したんだからよ」
広大な砂漠の中、赤い雲模様が描かれた黒い衣を羽織った二人の人物、デイダラとサソリがいた。
デイダラの側には、起爆粘土で作られた鳥に囚われている風影…我愛羅の姿が。
「俺のノルマが何処にいるかは分かりゃしねぇが、まあ人柱力一匹捕まえりゃ文句ねーだろ」
「ま、そりゃそうだ…うん」
二人は数回言葉を交わすと、アジトへと足を進める。
ーーだが、それはすぐに止まる事となった。
『ムクホーク、〈ゴッドバード〉』
「「！！」」
デイダラとサソリは、その場からすぐさま退いた。
すると、翼を折り畳み、猛スピードで突っ込んできた鳥が地面を抉る。
「ぐ…ッ！」
砂煙が舞い上がり、視界は零となる。
ようやく煙が晴れると、先ほどデイダラたちがいた場所には…
「っ！…厄介な奴が来やがった」
『…ほお、俺の事を知っているのか』
「知ってるも何も…俺たちが、最も出会いたくなかった奴だよお前は…うん」
巨大な鷹を引き連れた、藍色の髪と瞳。そして真っ黒な服の男。
その姿に、デイダラは息を呑んだ。
…間違いない。
暁でも、会ったら無闇に戦うな、と言われる程、危険視されている木ノ葉の孤高の忍。
「遂に俺たちをターゲットにしたか。…青い狼」
『ああ、そうだ。…さて、長話はここまでにしよう』
Aは腕を振ると、〈ドラゴンクロー〉が発動される。
怪しげな光を纏うソレは、幾度と獲物の血を吸ってきた、謂わば死神の鎌だ。…誰一人と、逃げられはしない。
『さぁ……狩りの時間だ』
狼の爪が太陽の光を浴びて、鈍く輝いた。
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花璋(プロフ) - 更新お待ちしてます！ (2019年12月11日 21時) (
レス) id: 16d4e71997 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 黒輝 - ポケモンをあんまり知らない僕でもすごく見ていて楽しい！続き楽しみにしています！身体をお大事に...まあ大事にって言っても変わらないけど、あはは まあ頑張ってください！(`･ ω･´)ゞﾋﾞｼｯ!! (2018年9月1日 4時) (レス) id: 9616d08dd2 (このIDを非表示/違反報告)
鯉天 - 凄く面白いです！更新頑張ってください！！！ (2018年2月18日 18時) (レス) id: 4001538cd3 (このIDを非表示/違反報告)
ほろろ(プロフ) - ポケモン×NARUTOなんて…更新頑張ってください！ (2017年7月17日 15時) (レス) id: 61132168c1 (このIDを非表示/違反報告)
とけるチーズ - とても面白いです！更新期待しています！ (2017年5月20日 1時) (レス) id: 601f4b58b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白蛇 | 作成日時：2016年7月4日 23時
