ep.Prolog-B ページ4
明るい光。
五色の光。
赤、青、紫、緑、黄
そして、寄り添う桃
そして、突き放される灰
そして、影に消えたのは――………。
『ﾀﾞﾒ、だ、ﾖ。』
消えちゃ、だめ。
助けて、あげる。
僕も、影だから。
『だか、ら、消え、なｲ、で。』
そして、ボクに、会いに来て。
―――――――
―――
―
―
*
草の匂い、優しい風の音。
心地よい日差し。
……ここは、どこでしょうか。
僕はさっきまで、自分の部屋のベッドで眠っていたはずなのに。
??「ぅ……、?」
キブネ「……!気付きましたか?」
??「え?」
キブネ「よかった、気が付いたみたいですね。」
??「はあ……。」
見慣れない生き物がいます。
犬……いや、狼?
まるで、地獄の番犬みたいな、そんな見た目の生き物。
それから、背の高い１人の男性。
物腰柔らかな、優しい口調のその男性は、僕の様子を見てホッと息を吐いていた。
キブネ「ですが、一度ちゃんと見てもらった方がいいかもしれないですね。」
?「あの……ここはどこですか?
それに、その狼みたいな生き物は……。」
キブネ「…………。
ここは、大きな怪我をしたり、なにかしら問題を抱えたり、めんどうを見切れなくなってしまったポケモンを保護する施設、名を『こまつなぎ』と言います。」
??「ポケモン?」
キブネ「はい、この子はヘルガー。ニックネームはイベリス。彼のような人に寄り添い、共に生活したり野生で生きる不思議な生き物です。」
イベリスと名付けられたその生き物は、僕に向かってよろしく、とでも言うように頭を下げてきました。
そっと手を伸ばして撫でてみたら、嫌がる素振りも見せずに受け入れてくれて、なんだか認められたみたいで嬉しくて。
キブネ「申し遅れました。僕はキブネ。ここ、こまつなぎの施設長でポケモンブリーダーです。あなたのお名前は?」
「僕は
僕は、黒子テツヤと言います。」
これが、僕のプロローグ。
影を追い掛ける、最初のエピソードです。
*
ep.Ghost
黒子テツヤの章
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作成日時：2019年9月29日 14時
